特別背任容疑で元副社長ら告発＝「土砂処分で高値発注」―関電金品受領

　関西電力元幹部らによる金品受領問題をめぐり、土砂処分で高値発注があったなどとして、関西圏の住民グループらが６日、豊松秀己元副社長ら元幹部３人に対する会社法違反（特別背任）容疑などでの告発状を大阪地検と最高検に提出した。 　関電の社外弁護士らによる調査で４月、同社から福井県高浜町の元助役（故人）の関連企業に対し、原発関連工事で生じた土砂の処分をめぐり業務実態がないのに約２億円の支払いがあったことが判明。適正額を月１００万円以上も上回る土地の賃料が支払われたとも指摘された。いずれも元副社長らが了承したなどとされた。 　告発状で住民側は「電気料金が原発の地元業者に投入され、フィクサーや電力会社幹部の中で循環している」と訴えた。オンラインで記者会見した代理人の河合弘之弁護士は「他にも高値発注があったとの推測も働く」と述べた。 　既に告発された金品受領をめぐる容疑では、不起訴処分となった元幹部９人について検察審査会が「起訴相当」などと議決し、大阪地検特捜部が再捜査を進めている。　（了）【時事通信社】