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数百メートル前から不安定走行=左右に揺れ、出火は前輪付近か―高速バス炎上9人死傷・愛知県警


 名古屋市北区の名古屋高速道路で路線バスが横転、炎上して9人が死傷した事故で、バスは少なくとも現場の数百メートル手前から、左右に揺れる不安定な走行をしていたことが24日、捜査関係者への取材で分かった。愛知県警は男性運転手(55)の体調に異変が生じた可能性を含め、原因を慎重に調べる。  捜査関係者によると、後続車のドライブレコーダーを確認したところ、バスが現場の数百メートル手前で、片側2車線の本線右車線を走行中、左右に揺れて境界線を踏むなど不安定に動く様子が映っていた。  その後、道路は3車線になり、バスは高速を降りるため、出口に向かう最も右側の車線へ移動。しばらく直進していたが、再び本線側に寄っていく動きをし、そのまま分離帯に衝突、横転した。急ハンドルを切った形跡はなく、減速せず突っ込んだとみられる。  バスは前輪付近から出火したことも判明した。運転席の下などに軽油入りの燃料タンクが設置されており、引火して数分で燃え広がったとみられる。左側に横転したため乗降扉は使えず、乗客7人のうち軽傷だった6人は、ガラスが割れるなどした後部の窓から脱出したという。  国土交通省中部運輸局は24日、道路運送法に基づき、バスが所属するあおい交通野口営業所(愛知県小牧市)に2回目の特別監査を実施。車両や従業員の管理に問題がなかったかさらに調べる。  事故は22日午前10時すぎ、名古屋高速小牧線下りの豊山南出口付近で発生。名古屋市内から県営名古屋空港(同県豊山町)などへ向かうバスが横転、炎上し、運転手と乗客とみられる2人が死亡、乗客ら7人が軽傷を負った。  県警は運転手が何らかの原因で事故を起こしたとみて、自動車運転処罰法違反(過失運転致死傷)容疑で捜査している。 (了)【時事通信社】
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