山下元参院議員、起訴内容認める＝新幹線グリーン券詐取―名古屋地裁

　現職の国会議員に成り済まし、東海道新幹線のグリーン券をだまし取ったなどとして、詐欺と有印私文書偽造・同行使の罪に問われた元参院議員山下八洲夫被告（７９）の初公判が２日、名古屋地裁（大村陽一裁判長）であった。山下被告は「間違いありません。深く反省し、心からおわび申し上げる」と述べ、起訴内容を認めた。 　この日は検察側が９月中に追起訴を予定していると明らかにしたため、冒頭陳述などは実施せず閉廷した。大村裁判長は次回期日を１０月２４日に指定し、結審する方針を示した。　 　起訴状によると、山下被告は４月、ＪＲ東京駅の窓口で有効期限が切れた国会議員用鉄道乗車証（無料パス）を駅員に示した上、偽造した議員用申込書を提出。現職議員を装い、東京―名古屋間の新幹線特急券・グリーン券２枚（計１万７１６０円相当）をだまし取り、名古屋までの乗車料金６３８０円の支払いを免れたとされる。 　山下被告は立憲民主党岐阜県連の常任顧問だったが、事件を受けて解任、同党から除籍された。（了）【時事通信社】