選挙中の凶行、恐怖と怒り＝安倍元首相銃撃「なぜこんな」―奈良

　「なぜこんなことに」。奈良市内で参院選の応援演説中だった安倍晋三元首相が８日、血を流して倒れた。何者かに銃で撃たれたとみられ、選挙期間中の卑劣な犯行に、市民らからは恐怖と怒りの声が上がった。 　現場近くの店の女性店員は「ドン、ドンと２回音がしたのが聞こえた。歩道にスマートフォン片手に人が集まっていて、警察も来ている」と声を震わせた。近くの喫茶店の男性店員（３１）は「店に着いたときには人だかりができていて、『２発撃たれた』という話だった。何のことかと思いながら出勤した」と話した。 　近隣の金融機関の女性行員は「店の前に警察官がいてものものしい状況だ。『銃声が聞こえた』と話す行員もいる」と話した。 　自民党奈良県連のある県議は一報を聞き「何でこんなことになったのか」と頭を抱えた。別の県議は「何とか助かってほしい。ちょっと言葉がない」と声を詰まらせた。　（了）【時事通信社】