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ロシア核戦力部隊が演習=ウクライナ東部拠点の大半制圧―米、高機動ロケット供与へ


 【ロンドン時事】ロシアのインタファクス通信は1日、ロシアの核戦力部隊が中部イワノボ州で演習を実施していると報じた。核戦力をちらつかせ、ウクライナを支援する米国などをけん制する狙いがあるとみられる。一方、ロシア軍が攻勢を強めるウクライナ東部ルガンスク州の拠点都市セベロドネツクは、大半が制圧された。  報道によると、演習は約1000人態勢で、米本土を射程に収める大陸間弾道ミサイル(ICBM)「ヤルス」も動員されているという。  セベロドネツクの攻防戦も激化している。ルガンスク州のガイダイ知事は英民放のインタビューで「ロシア軍が約70%を制圧した」と指摘。さらに通信アプリへの投稿で「ロシア軍は市内中心部に陣取っている」とも明らかにした。  ロシアのウクライナ侵攻開始から間もなく100日。セベロドネツクが陥落すれば、ルガンスク州全土をロシアがほぼ掌握することになる。  ウクライナのゼレンスキー大統領も5月31日のビデオ演説で「(ルガンスク州を含む)ドンバス地方の状況は非常に厳しい」と認めた。その上で、南部ヘルソン州や北東部ハリコフ州では一部で反撃が成功しているとの見方を示した。  ウクライナは西側諸国が提供する近代的な兵器に反転の期待を託している。バイデン米大統領は米紙ニューヨーク・タイムズへの寄稿で、より高度なロケットシステムをウクライナに提供すると表明。ウクライナ側がこれまで求めていた、中距離の標的を正確に攻撃できる高機動ロケット砲システムなどが含まれるという。  一方、ロシア国防省は5月31日、ロシア軍が先に制圧した南東部マリウポリのアゾフスタリ製鉄所で、ウクライナ兵152人の遺体が発見されたと主張した。近くウクライナ側に引き渡すことを計画しているという。これに対し、マリウポリのアンドリュシェンコ市長顧問は、宣伝工作のため「市内各地にある急ごしらえの安置所から遺体を集めたのではないか」と指摘した。 【時事通信社】 〔写真説明〕ロシアの大陸間弾道ミサイル(ICBM)「ヤルス」=2017年5月、モスクワ(AFP時事)
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