元東レ社員を逮捕＝背任容疑―大阪府警

　大手繊維メーカー、東レ（東京都中央区）の社員が、取引先に水増し請求させるなどして同社に損害を与えたとして、大阪府警捜査２課は１０日、背任容疑で、元同社社員峰真吾容疑者（４３）＝懲戒解雇、名古屋市千種区＝を逮捕した。容疑を認めており、取引先にキックバックさせた金は遊興費に充てていたという。 　逮捕容疑は２０１９年３月～８月、繊維製品の取引をめぐり、糸の加工業者に加工代金を水増し請求させるなどの不正を行い、東レに計約１２４０万円の損害を与えた疑い。　 　東レによると、２１年２月に東京国税局から指摘を受け、内部調査を実施。取引先から約２億５０００万円を還流させていたことが分かり、同４月に峰容疑者を解雇して、告訴していた。 　東レの話　本件を真摯（しんし）に受け止め、さらなるコンプライアンス（法令順守）意識を向上させ、不正の温床を撲滅すべく再発防止を徹底していく。（了）【時事通信社】