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退色しにくい蛍光たんぱく質=タマクラゲ遺伝子改良―理研


 微小なタマクラゲが持つ緑色の蛍光たんぱく質の遺伝子を改良し、分解による退色を起きにくくしたと、理化学研究所の宮脇敦史チームリーダーらが26日、米科学誌ネイチャー・バイオテクノロジー電子版に発表した。東北大や北里大、花王との共同研究で、この退色しにくい蛍光たんぱく質は「StayGold」と名付けられた。医薬品候補物質の効果を調べる実験などに使う場合、より正しく評価できるという。  蛍光たんぱく質は外部の光を吸収し、そのエネルギーで蛍光を発する。調べたいたんぱく質に結び付けて位置を特定したり、分量を測定したりするのに利用されるが、蛍光を明るくするため強い光を照射したり、時間の経過に伴う変化を観察するために繰り返し光を照射すると、分解して退色してしまう問題があった。  タマクラゲは日本沿岸に生息し、大きさは1~2ミリ。遺伝子を変異させて改良した緑色蛍光たんぱく質は、オワンクラゲの緑色蛍光たんぱく質との比較実験で、ほとんど退色しなかった。新型コロナウイルスのスパイクたんぱく質に抗体とともに結び付け、感染細胞内でウイルスが複製される過程を観察する実験なども行い、安定性を確認した。  緑色蛍光たんぱく質は下村脩博士(2018年死去)が1961年に初めてオワンクラゲから発見し、ノーベル化学賞を受賞した。蛍光たんぱく質はサンゴやイソギンチャクなどにもあり、赤や黄、青色も開発されている。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕青い光の照射を受け、緑色の蛍光を放つタマクラゲ(直径1.3ミリ)(理化学研究所提供)
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