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ロシア、突入中止に思惑=マリウポリ製鉄所は封鎖―ウクライナ東部に戦力分散か


 【リビウ時事】ロシアのプーチン大統領は21日、ウクライナ南東部の要衝マリウポリの制圧を主張し、ウクライナ部隊がいる製鉄所に突入しないようロシア軍に命じた。戦況は変わっていないとされ、宣伝に利用したい思惑が透けて見える。東部各地に「戦力を振り向ける」(英国防省)狙いも指摘される。  「かなり前から大半が支配下に置かれている」。ウクライナのゼレンスキー大統領は21日、制圧の事実を否定しつつも、劣勢は認めた。  アゾフ海沿岸の港湾都市マリウポリは、親ロシア派を隠れみのにした2014年の軍事介入でも狙われた。ウクライナは精鋭部隊「アゾフ大隊」などを置いて死守してきたが、今年2月下旬から攻撃を受けた。  包囲戦では、本土から補給線が延び切らないロシア軍が終始優位。欧州最大規模で地下空間まで持つアゾフスタル製鉄所が最後の拠点となり、アゾフ大隊などのほか、ロシアを恐れる民間人が隠れたとされる。  市街地には既に親ロシア派の旗がはためいており、プーチン氏の主張を裏付ける。北部キーウ(キエフ)州の制圧に失敗した中、5月9日の旧ソ連による対ドイツ戦勝記念日までに目に見える「戦果」のアピールを急いだとみられる。  人口約40万人の大半は脱出。しかし、マリウポリは「ドネツク人民共和国」の一部としてロシアに実効支配される見通しで、帰郷は難しい。残された市民も、ロシア側に無理やり連れて行かれたり、ロシアに従順かどうかで選別されたりしていると伝えられる。地元当局によると、犠牲者は推計2万人以上。無差別攻撃で荒廃し、プーチン氏が宣言した「解放」とは程遠い状況だ。  一方、米国の推計では、ロシア軍の死者は1万人以上。英国防省は22日の戦況報告で「製鉄所への全面攻撃はロシア軍に多大な損害を出し、戦闘能力を低下させる」と分析した。プーチン政権は突入しなくても、封鎖すれば陥落させられると考えたもようだ。 【時事通信社】 〔写真説明〕21日、ウクライナ南東部マリウポリのアゾフスタル製鉄所(ロイター時事)
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