ロシアのサイバー大手「安保の脅威」＝中国２社もリスト追加―米

　【ワシントン時事】米連邦通信委員会（ＦＣＣ）は２５日、国家安全保障上の脅威となる通信機器・サービス提供企業のリストに、ロシアのサイバーセキュリティー大手「カスペルスキー」を加えたと発表した。ロシア当局が同社製品を通じて情報を盗み取るリスクが高いと判断した。米政府の補助金を受けている企業はカスペルスキーとの取引ができなくなる。ロシア企業の認定は初めて。 　カスペルスキーはウイルス対策ソフトで知られる。米連邦政府は２０１７年、政府機関が同社製品の使用を原則禁止。ドイツなど欧州当局もロシアのウクライナ侵攻を受け、同社製品の使用に関して改めて警告を発していた。 　カスペルスキーのホームページによると、同社は日本を含む約２００の国・地域で事業を展開している。 　ＦＣＣは中国国有通信大手の中国移動（チャイナ・モバイル）と中国電信（チャイナ・テレコム）も「安保の脅威」リストに追加した。バイデン米政権は既に２社への投資を禁止している。 　ＦＣＣは２１年３月、「安保の脅威」に当たる企業を初選定。これまでに中国通信機器最大手・華為技術（ファーウェイ）や中興通訊（ＺＴＥ）など中国５社を指定していた。　【時事通信社】