死亡事故、４４％で認知機能低下＝７５歳以上が運転―警察庁

　昨年１年間に自動車などで死亡事故を起こした７５歳以上の運転者で、事故前に認知機能検査を受けていた３２７人のうち、４４％に当たる１４４人が「認知症の恐れ」（第１分類）か「認知機能低下の恐れ」（第２分類）と判定されていたことが２２日、警察庁のまとめで分かった。 　１４４人の内訳は第１分類５人、第２分類１３９人。残る１８３人は「認知機能低下の恐れなし」（第３分類）で、検査で問題がなくても死亡事故を起こした人が５６％に上った。 　昨年１年間に認知機能検査を受けた７５歳以上は２２６万１７２３人。第１分類は５万１９４０人、第２分類は４８万４７２４人で、合わせて２３％だった。第１分類と判定された人のうち、６割近くは免許を自主返納したか、更新を断念した。 　認知機能検査は７５歳以上が対象で、運転免許の更新時と一定の交通違反をした際に受検が義務付けられている。受検者や検査を行う教習所などの負担軽減のため、５月から区分を現在の三つから二つに減らした新たな検査が始まる。　（了）【時事通信社】