ライオンもトラも国外退避＝スペインなどの施設受け入れ―ウクライナ

　ロシアによる軍事侵攻でウクライナから人々が国外へ逃れる中、動物の避難も進められている。ＡＦＰ通信によると、首都キエフ近郊の施設で保護されていたライオンやトラなど計１５頭が３日、トラックに載せられてウクライナを脱出し、隣国ポーランドの動物園に到着。スペインやベルギーの保護施設も９日、一部を受け入れた。 　ロイター通信によれば、国外に出たのはライオンとトラ６頭ずつに、ネコ科のカラカル２頭、イヌ科のリカオン１頭。保護施設の所有者がポーランド西部ポズナニの動物園に助けを求めていた。 　一度はロシア軍の戦車に遭遇し頓挫しかけたものの、戦闘地を迂回（うかい）し、破壊された道路を行きつ戻りつしながら２日かけてポーランドに到着したという。 　ライオンはウクライナ国内で劣悪な環境で飼われていたところを救助されていた。スペインの施設はフェイスブックに「動物たちは大変な思いをしてきた。迎えられてとてもうれしい」とつづった。　【時事通信社】 〔写真説明〕ポーランドの動物園で保護されたトラ＝７日、西部ポズナニ（ＥＰＡ時事） 〔写真説明〕スペイン東部アリカンテに到着したライオンの雄と雌＝動物保護団体「ＡＡＰ」が１０日に公開（ＡＦＰ時事） 〔写真説明〕ウクライナから避難し、スペイン東部アリカンテで保護された動物＝動物保護団体「ＡＡＰ」が１０日に公開（ＡＦＰ時事）