１歳男児死亡、母親に求刑＝保護責任者遺棄致死罪―福岡地裁

　福岡県田川市で２０１８年、低栄養状態の三男＝当時（１）＝に必要な治療を受けさせず死亡させたとして、保護責任者遺棄致死罪に問われた母親の無職常慶藍被告（２７）の裁判員裁判の論告求刑公判が７日、福岡地裁（溝国禎久裁判長）である。弁護側の最終弁論も行われ、結審する見通し。 　検察側は公判で、藍被告は、三男が極度に痩せ細り、全身を骨折するなどして衰弱した状態を認識していたと主張。弁護側は、藍被告に知的障害があり、「病院に連れて行くべき状況だと気付かなかった」と無罪を主張している。 　起訴状によると、藍被告は夫の雅則被告（２６）と共謀し、１８年１０月下旬までに三男の唯雅ちゃんが重度の低栄養状態に陥り、両腕や両脚、肋骨（ろっこつ）を骨折、肺炎を発症したのに医師の診察を受けさせず、同年１２月１日に死亡させたとされる。 　事件では、雅則被告が同罪に加え、三男に至近距離からエアガンを発射し、大けがをさせたとして、傷害罪でも起訴されている。（了）【時事通信社】