「差別撤廃」宣言胸に決意＝水平社創立１００年で集会―京都

　部落解放運動の原点となった全国水平社の創立から１００年を迎えた３日、京都市内で記念集会が開かれた。創立時の水平社宣言は「人の世に熱あれ、人間に光あれ」との言葉で知られ、主催者としてあいさつした部落解放同盟の組坂繁之・中央執行委員長は「日本初の人権宣言を胸にしっかりと刻み、差別がなくなるまで闘わなければならない」と述べた。 　組坂委員長は「人間の尊厳を求めて集団運動を立ち上げた。１００年続いた社会運動は誇り」と強調。一方で「依然として部落差別はなくなっていない。インターネット上などに氾濫する差別情報を何としても止めなければならない」と訴えた。ウクライナ危機にも触れ「戦争は最大の差別、人権侵害だ」と非難した。 　集会には約１０００人が参加し、水平社宣言が朗読された。最後に、「新たなる決意」として人権法制度の確立、差別と結び付いた社会的格差に対する闘い、持続可能な開発目標（ＳＤＧｓ）の推進、未来志向の組織改革を宣言した。 　１００周年記念事業として制作された島崎藤村原作の新作映画「破戒」がお披露目され、主演の間宮祥太朗さんの舞台あいさつも行われた。　（了）【時事通信社】