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五輪女王の座、またお預け=「世界最速」でもかなわず―高木美帆選手〔五輪・スピードスケート〕


 スピードスケート女子の高木美帆選手(日体大職)が大学1年の頃。日体大で指導する青柳徹さんにこう言った。「わたし、もう中堅の選手なんですよ」  中学3年で迎えた2010年バンクーバー大会で五輪に初出場。あまりにも早く大舞台を経験し、その後も「天才少女」ともてはやされれば、己を見失うこともある。これから磨かれるはずのダイヤの原石はくすんだまま、「競技に疲れている選手」になっていた。案の定、13年の年末、ソチ五輪代表選考会で落選した。  ソチ五輪翌年の15年春にスケート王国、オランダから招かれたヨハン・デビット氏に師事した頃には目の前の課題と謙虚に向き合う本来の姿を取り戻した。2大会ぶりに出場した前回の平昌五輪では個人種目の金メダルには届かず。1500メートルは0秒20差で銀だった。  その後に団体追い抜きで金を取った。だが満たされなかった。この4年は、頂点を極めるのに足りなかったものを探し、孤高の地を切り開く。19年には女子1500メートルで1分49秒83の世界新記録をマーク。スプリント力と持久力を兼ね備えなければ戦えない中距離種目で、「世界最速」の称号を欧米選手以外で手にしたのは初めて。1分50秒の壁を破った初の女子選手になった。  絶対的な立場になって迎えた北京五輪シーズン。実力通りに今季のワールドカップ(W杯)は出場した3レースですべて優勝。そんな状況でも「W杯とオリンピックは別物」と呪文のように唱える様子に、かつての慢心は一切ない。  まだ出場レースは残っているが、本命種目でチャンスを逃した。非凡な滑走技術に、地道に高めた持久力。試練を乗り越え己を磨き上げた心の強さをもってしても、念願の五輪女王という称号は、またしてもお預けとなった。(時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕スピードスケート女子1500メートルで滑走する高木美帆=7日、北京 〔写真説明〕スピードスケート女子1500メートルで滑走を終えた高木美帆=7日、北京
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