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行き場失うミャンマー避難民=「未来あるのか」と自問―タイ北西部


 ミャンマー東部カイン州と国境を接するタイ北西部メソト近郊の避難所で、ミャンマー国軍の攻撃を受けたカイン州レイケイコー村から逃れてきた8家族26人が、息を潜めて暮らしている。タイ当局に見つかれば不法入国者として逮捕される恐れがあり、帰国すればクーデターで権力を握った国軍の迫害が待っている。行き場を失った村人たちは不安を抱えながら身を寄せ合い、先の見えない避難生活を送っている。  メソト中心部から車で数十分。車が擦れ違えない細く曲がりくねった未舗装道路を進んだ先に、避難所はあった。ミャンマー最大都市ヤンゴンの日系企業で働いていた男性技師(28)はクーデター後、ストに参加。仲間が相次いで逮捕され、自身も指名手配されたため、昨年4月にレイケイコーへ逃げ込んだ。国軍と対立する少数民族武装勢力、カレン民族同盟(KNU)の支配下にあり、安全と考えたからだ。  「村は美しく、ミャンマーのどこよりも平和だった」と振り返る。ところが、国軍は12月中旬、軍用機を使った攻撃を開始して村を包囲し、かくまわれていた民主派議員らを次々と拘束した。身の危険を感じた男性は24日深夜に村を脱出。翌日にタイへ入り、命からがら避難所までたどり着いた。  クーデターまでは家族や恋人と過ごし、仕事にも恵まれ、すべて順調だった。「今は何の希望も持てない。いつ逮捕されるかも分からず、身の安全の心配ばかりしている」と話す。9カ月前から会っていない家族のことも気掛かりだ。「ミャンマーに戻りたい。私に未来はあるのだろうか」。頬や額にミャンマーの伝統化粧品タナカを塗り、避難所内を無邪気に駆け回る村の子供たちを見やりながらつぶやいた。  ヤンゴン西方のエヤワディ地域に住んでいた女子大学生(24)は、大学ストに加わって昨年4月に指名手配され、レイケイコーに逃れた。美容師として働き、平和に暮らしていたが、国軍の攻撃が始まり、母親とおいを連れてタイに逃げた。  「国境を越える時、国軍は乗っていた車を狙って空爆を仕掛けてきた。あの夜のことは忘れない」と唇をかむ。「年老いた母とおいの面倒を見るため、やむなくタイに来た。私だけならミャンマーにとどまり戦う」と静かに語った。 【時事通信社】 〔写真説明〕タイとの国境を流れる川のほとりで避難生活を送るミャンマー住民=1月21日
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