隔離受け入れた金メダリスト＝クンマー、室内で前向き調整―北京五輪

　【ロンドン時事】２０１４年ソチ五輪のスノーボード女子パラレル大回転金メダリスト、パトリツィア・クンマー（スイス）が、来月の北京五輪出場に向けて北京郊外のホテルで隔離生活を送っている。「個人的な理由」で新型コロナウイルスのワクチンを接種していないためだ。室内で精力的に体を動かし、調整に余念がない。 　大会の新型コロナ感染予防策の指針「プレーブック」では原則、ワクチン未接種者は２１日間の隔離が必要となる。クンマーは今月１３日に北京入りした。「罰せられたとは感じていない。時差ぼけに悩まされないことは大きな利点」。隔離開始から１週間が経過し、ＡＦＰ通信などのオンライン取材で語った。 　約２５平方メートルの部屋には運動用のバイクを設置。午前中は厳しいトレーニングをこなし、午後はバランスを整える運動やヨガなどを行っているという。「隔離がパフォーマンスにどんな影響を及ぼすのか考えたこともない。部屋はきれいだし、中華料理が大好き」と前向きに話し、快適に過ごしているようだ。 　ソチ五輪決勝で竹内智香（広島ガス）を破った３４歳。北京五輪の女子パラレル大回転は２月８日に行われ、ゲレンデでの練習は隔離が明ける本番５日前からできる見通し。「自分を信じている。他の参加者と同じように優勝するチャンスがある」。コロナ下の五輪は、いまだかつてない挑戦の舞台となる。（了）【時事通信社】