衰えぬ情熱で新章へ＝カズ、プロ意識携え―サッカーＪＦＬ

　５５歳を目前としても、なお消えぬ情熱が三浦を突き動かした。出場機会を得ることが移籍を決断した最大の理由。ＪＦＬはＪリーグの下の実質４部に相当するものの、「やることは変わらない」。挑戦を続けてきた競技人生は新章に入る。 　複数クラブとの争奪戦を制した兄の泰年氏は「カズの存在、与える影響力を伝えた」。地方クラブにとって、集客やスポンサー収入の増加が期待できるスターは魅力。２０２３年２月の完成を目指す新スタジアム構想もある。三重県初のＪリーグ参入を目標とする鈴鹿に対し、長年養ってきたプロ精神を示す役割に本人もやりがいを感じた。 　クラブハウスや練習場、医療体制などの環境面はＪクラブより劣る。それでも自身が必要とされるならカテゴリーは関係なかった。横浜Ｃが契約延長を希望したため、期限付き移籍に落ち着いたとみられるが「ピッチでやることの方が大事。それを最優先して、ピッチで戦える場所を選択した」と覚悟を示す。 　Ｊ１神戸で選手とコーチの関係だった０５年以来となる「兄弟タッグ」を心強く感じる一方で、「プロとプロ。お互いに厳しくやっていく」とカズ。ここ数年の自身を「力不足」と結論付けるが、ゴールへの貪欲な姿勢は不変。新天地で「カズダンス」を披露する日を心待ちにしている。　（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕ＪＦＬ鈴鹿移籍が決まったサッカー元日本代表の三浦＝２０２１年４月２８日、ニッパツ