アフガン人道支援、制裁に違反せず＝国連安保理が決議採択

　【ニューヨーク時事】国連安保理は２２日、深刻な食料不足など混乱が続くアフガニスタンでの人道危機に対応するため、支援活動がイスラム主義組織タリバンに科されている制裁に違反しないことを明記した米国提出の決議案を全会一致で採択した。 　アフガンの実権を掌握したタリバンの幹部らが資産凍結などの対象になっており、支援活動が制裁に抵触する恐れがあった。 　決議は「アフガンの人々の基礎生活を支援する活動」は制裁に違反せず、「時宜を得た支援を確実にするための支払いや、物品・サービスの提供は認められる」とした。１年後に改めて規定の見直しが行われる。 　これに関連して米政府は２２日、国際機関やＮＧＯなどが人道支援活動の一環として、タリバンが関わる取引を行うことを許可した。ブリンケン国務長官は声明で「国連制裁は人権侵害などに対応するための重要な道具だが、緊急に必要とされている支援提供を妨げないようにしなければならない」と述べた。　【時事通信社】