筋肉をつける食事というと、どうしてもタンパク質に目が行きがち。しかし、筋肉をつける食事で摂るべき栄養素にミネラルがあります。なかでもカルシウムは筋肉の収縮に不可欠な栄養素。しかも、激しい運動をして大量に汗をかくと、カルシウムが体の外に出ていってしまうのです。
筋肉をつける食事でカルシウム摂取
じつは、カルシウムは体内でもっとも多く存在しているミネラル。体内のカルシウムを100%とすると、そのうちの99%は骨の中に貯蔵されています。残りの1%はイオンとして、体のあらゆる部分に一定の濃度で存在しているのです。
そして、この1%のカルシウムがとても重要な働きをします。細胞の中と外の濃度の違いによって細胞同士の情報を伝達。筋トレを含めた筋肉の収縮も、カルシウムの濃度変化でコントロールされているのです。
この重要な働きを維持するため、筋肉をつける食事ではカルシウムを忘れずに摂取します。カルシウムが不足して体内の濃度が下がると、体は骨に貯蔵されているカルシウムを溶かして血液中に放出するからです。
また、激しい運動をして大量に汗をかいていると、汗と一緒にカルシウムが体の外に出てしまいます。このため、筋肉をつける食事として運動をする前にカルシウムを摂取することが大切です。
筋肉をつける食事は運動前カルシウム
というのも、運動をする前にカルシウムを摂取すると、汗とともに失われるカルシウムを補えることがアメリカの研究で明らかになっています。研究グループは男性を2グループに分け、トレーニングと血中のカルシウム量の関係を調べました。
1回目の実験では、一方のグループにトレーニング30分前に1,000mgのカルシウムを投与。もう一方には何も与えませんでした。その結果、血液中のカルシウムは減少はしたものの、それほど少なくはならなかったのです。
しかし、2回目の実験ではトレーニング後に同じ量のカルシウムを与えました。すると、カルシウムをあとに与えた場合は、トレーニング前に与えたときと比べて血中のカルシウムが少なかったのです。
つまり、筋肉をつける食事としては、激しい運動をする前にカルシウムを摂取することが有効。摂取しない場合は、骨からカルシウムが溶け出して骨密度が低くなってしまう可能性があるのです。
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