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「エナジーヴァンパイア」よりタチが悪い!? “根拠のない覇気”を剥き出しにする人々




「エナジーヴァンパイア」なるキーワードが、にわかネット上で流行りつつあるという……との情報を、citrus編集部の編集長殿からいただいた。ツイッター発の造語(?)っぽいので、どれくらい広くに浸透しているのか、その正確な拡散度は不明だったりするのだけれど、意味合いとしては、



 




不平不満が多かったり、体調が悪いのをおして頑張ってるアピールをしたり、常に元気がなかったりするのを特徴とする「一緒にいると疲れてしまうヒト」




 



……のことを指すらしい。たしかに、そういう「場をともにすれば、おのずと“覇気”を吸い取られてしまう“吸血鬼”」のようなタイプの人間は一定数、間違いなく存在する。ただ、「他人の覇気を吸い取る行為が、吸い取った当人の覇気にちっともつながらない」のが本物のヴァンパイアとは微妙に異なっていたりもするのだが……(笑)。



 



私は幸いにして、出会う相手をある程度「好き嫌い」でチョイスすることができるフリーランスの身ゆえ、この手のヴァンパイアなヒトは極力自分から遠ざけ、なるべく脳天気なヒトばかりと寄り添っていこう……といった恣意の力が(半ば無意識下で)働いているのか、正直なところ前出のような「慢性的に元気のないヒト」から“実害”を被った体感を得ることは、あまりない。ただ、別のタイプのヴァンパイアによって、飲みの席などで私の“覇気”を吸い取られてしまうケースは、ままあったりする。もっとも如実なタイプとして挙げられるのは、



 



「スキル的な根拠のない覇気を剥き出しにしながら接してくるヒト」



 



……である。もう少々具体的に解説すれば、「客観的に俯瞰すれば、どう考えても大したことのない実績を延々と主張し続けるヒト」のことで、そんな彼ら彼女らの“演説中”の常套句には、不思議なことに、たいがい「ホン(=書籍)」という単語が挿入される。自身の署名で出版した著作を、頼んでもいないのにサイン入りで配っては、頼んでもいないのにさして目新しくもないロジックにまみれた“あらすじ”を、爛々とした眼差しで語ってくださる……。



 



また、「オレの(アタシの)人生、ホンにまとめたら絶対売れますから!」と迫ってくるヒトたちも、その予備軍に属すると言えよう。そりゃあ、人生は十人十色──ライターさんの筆力次第では、一見だとどんなにありふれたプロフィールの羅列でも、面白いホンに仕上がる可能性もなくはない。しかし、みずから自分の人生を「波瀾万丈」と評し、しかもそれを公言してしまうヒトの人生が本当に「面白かった」ことは残念ながらほぼ皆無で、唯一私が「すごすぎる!」と思わず唸ってしまった「波瀾万丈」は、「仕事ですから……」の一言で殺人経験を吐露した元傭兵くらいしか記憶にない。



 



じつを言うと、単に「個人的にそこまで慣れていない」といった理由だけで、私は「不平不満が多かったり、体調が悪いのをおして頑張ってるアピールをしたりするヒト」のネガティブな小言を聞くのは(1時間程度以内に限定すると)ちょっぴり新鮮だったりもして、案外嫌いじゃなかったりする。要するに、人と対峙する際に一番つらいのは「脳が覚醒しない麻痺状態」であって、ちっぽけな世界で完結しているメリハリに欠けた自慢話を聞き流すほどの体力は、まもなく還暦を迎える私にはもはや一寸たりとも残っちゃいないということだ。その労力はすべて、明日の草野球のパフォーマンス向上に費やしたい。


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