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「一人で入りづらい店」「一人じゃないと入りづらい店」…その違いはどこにあるか?




FNN PRIME onlineによると、リーズナブル型焼き肉店『牛角』などを展開してきた『ダイニングイノベーション』が8月29日、一人客をおもなターゲットとしたファストフード形式の焼き肉の第1号店を、東京・新橋にオープンした……らしい。



 



「お一人さま焼肉」なるキーワードは、若い世代を中心として、すでにちまたでも浸透しつつあり、『牛角』を擁する飲食チェーンがそれに特化したサービスに目をつけること自体は、まあいかにもありうる話ではあるのだけれど、同記事を肉付けしていくにあたっての、「一人で入りづらい飲食店とは?」というテーマの調査結果がなかなかに興味深かったので、今日はそこらへんについて論じてみたい。



 



とりあえず、1位は「フランス料理店」で、2位が「焼き肉店」であったという。記事中には「3位以下」が記されていなかったので、私なりに独自の調査をウェブ上で続けてみると、3位には、おそらく「回転しない寿司屋」か「大バコ系の居酒屋」あたりがランクインされ、男女別に考えれば、男性にとっては「スイーツ専門店」が、女性にとっては「牛丼屋」が、「お一人さま」だといまだ敷居が高い様子である。



 



では、逆に次は「一人じゃないと入りづらい飲食店とは?」について考えてみよう。まず、私がパッと思いついたのは「ラーメン屋」「牛丼屋」……それに「とんかつ屋」だった。ポイントはズバリ!「カウンター席」。つまり「カウンター席がメインとなる店内ディスプレイの飲食店」は、一人じゃないと落ち着かないのだ。「だったら、寿司屋もバーもダメなんですね?」と問われれば、そういうわけでもない。はたして、その違いはどこに……?



                                                                                                   



結論を申せば、「“会話”が第二の“食材”となるスタイルの飲食店」が「一人では入りづらい」のではなかろうか? カウンター席メインのビストロなどはまだ例外として、一人でフレンチに挑むのは余程の金持ち&食通じゃないかぎり、相当にハードルが高い。やはり「デートで使う」のが一般的であろう。焼肉も肉が焼けるまでの時間を一人で潰すのは手持ち無沙汰。そこに“会話”があってこそ、より充実したひとときを過ごすことができる。カウンター席メインとはいえ、(回転しない)寿司屋やバーも、職人さんやバーテンダーや隣客とかとの雑談を楽しめるという意味では、同様だったりする。



 



反して、ラーメンや牛丼やとんかつは、(少なくとも私は)あくまで「食べること」に集中してしまう。目の前にある美味しい料理をただひたすら「完食」という名のゴールに向かって黙々と口に運ぶ……そのプロセスにおいて“会話”は邪魔でしかないのだ。



 



かつてはフレンチと焼肉に並んで「一人で入るには敷居が高かった飲食店」の筆頭であった寿司が「回転寿司」の登場によって、「お一人さま」にも優しくなった。焼肉までもが“そっち側”に行ってしまえば、今後ますます飲食界における「お一人さまブーム」は拍車がかかっていくに違いない。それはそれで一つの時代の流れなのかもしれないが、「食事という行為自体が“一刻も早く済ませたい”人間にとっての必要不可欠なだけの営み」と成り果てるのは、ちょっと淋しい気もしなくはない……。


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