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いまいちスッキリしないF1のペナルティ…ドライバーたちは怒り心頭!?


イギリスGPでのガスリー


トロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーは怒り心頭だ。F1第10戦イギリスGPの決勝レース。ガスリーは最終ラップで前を走るS・ペレス(フォース・インディア)を激しく攻め立てた末に最終コーナーのひとつ手前で追い抜き、10位でフィニッシュした。





ところがこの一件でガスリーはレース後に「5秒加算」のペナルティを科されてしまう。そのため、ガスリーは10番目にフィニッシュラインを通過したものの、最終結果はポイント圏外の13位になった。ペナルティを科したFIA(国際自動車連盟)は理由を次のように説明している。



 



イギリスGPの決勝レース後、ガスリーは「5秒加算」のペナルティを科されてしまう




ガスリーはターン16(最終コーナーの2つ手前)でソーセージ型の縁石に乗り上げてしまい、そのせいでペレスと接触してしまった。この接触の影響でペレスは左側に大きくふくらんでしまい、ターン17と18(最終コーナー)に向けて本来のペースで走ることができなかった。だから、ガスリーはペレスを追い抜くことができた。





つまり、ターン16でガスリーがペレスと接触していなければ、追い越しは成立しなかった。ぶつけたガスリーに非がある。だからペナルティを科すという論法だ。





「それはないだろ!」というのがガスリーの言い分である。ペレスと当たったのは事実だが、軽く当たっただけだし、そんなのはレースではよくあること。軽い接触すら許容しないのであれば、コーナーでサイド・バイ・サイドになって苦労して追い抜くなどというチャレンジングなことはせず、リスクの少ないストレートだけで追い越しにトライするしかなくなってしまう。そんなレースつまらないだろうというのがガスリーの言い分だ。





小さな接触でいちいちペナルティを出していたらドライバーは萎縮してしまい、レースから追い越しの醍醐味を奪ってしまいかねないと警鐘を鳴らしているのである。



 



 





■ペナルティを科す基準が不明瞭



 



オーストラリアGPの決勝レースでガスリーはバンドーンにぶつけられる。だが、バンドーンにペナルティはなかった…


ペナルティを科す/科さないに一貫性がないのも問題だ。第9戦オーストラリアGPの決勝レースで12番手からスタートしたガスリーは、ターン3でS・バンドーン(マクラーレン)にぶつけられ、フロアを破損し、右リヤのサスペンションが曲がってしまった。車体にダメージを負った影響で15番手まで順位を落としてしまったし、その後も真っ直ぐ走らないクルマに苦しめられたのに、ぶつけた方のバンドーンにペナルティは科されなかった。





「なんで?」とガスリーが不満に思うのも無理はない。第10戦イギリスGPのスタート直後には、上位からスタートしたR・グロージャン(ハース)がターン3でチームメイトのK・マグヌッセンに追突。マグヌッセンは順位を下げる結果になってしまった。レース審議委員会はこの一件をレース中に審議したが、「両者ともに責任がある」とし、「おとがめなし(No Further Action)」の結論を導いた。





そのグロージャンはレース終盤、高速右コーナーのコプス(ターン9)で姿勢を乱し、C・サインツJr.(ルノー)を巻き込んでコースアウトしリタイヤした。グロージャンがサインツJr.のレースを奪った格好に見えたが、「レースではよくある出来事」と判断され、やはり「おとがめなし(No Further Action)」になった。





ハースのチームメイト同士の接触はおとがめなしだったが、K・ライコネン(フェラーリ)とL・ハミルトン(メルセデス)との間に起こったアクシデントはおとがめなしというわけにはいかなかった。





5年連続で地元での勝利を目指すハミルトンはポールポジションからスタートした。ところが、2番手からスタートしたS・ベッテル(フェラーリ)のダッシュが鋭く、トップの座を明け渡してターン3に差し掛かろうとしていた。そこに、後方を走っていたライコネンが追突。その影響でハミルトン選手はスピンを喫してしまい、17番手まで順位を下げることになってしまった。





審議の結果、ライコネン選手には10秒間のタイムペナルティが科された。「44号車(ハミルトン)はコーナーの内側に十分スペースを残していたにもかかわらず、7号車(ライコネン)は明らかに右フロントタイヤをロックさせ、アンダーステアを引き起こし、44号車にぶつかった」とレース審議委員会は判断したのだ。ハミルトンには何の責任もないのに、ライコネンがミスをしたせいで損をした。だから、ライコネンにペナルティを科すという判断である。レース審議委員会はビデオの映像を繰り返し確認して結論を出す。





レース後、ライコネンは「あれは僕のミス。ペナルティを受けても仕方ない」と潔く自分の非を認めた。





レースをテレビで見ていても、「あのペナルティは仕方ないな」という判断がある一方で、「あれでペナルティ科される?」という状況もあり、逆に「あんなにひどいのにおとがめなし?」といったケースもある。ペナルティを科すかおとがめなしかの判断を下すのは結局のところレース審議委員会がどう感じるかである。どちらに転んでも、「なんでだよ!」とドライバーが不満をぶちまけるケースは今後も出てきそうだ。

 


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