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「エアポート投稿」はオニイサンもやっている! 「嫌な感じ=オジサン」という安易な括りに違和感




「エアポート投稿おじさん」という、中高年男性がやりがちとされる「あるあるSNS」を揶揄する造語がネット上で、にわか流通しつつある……んだとか。



 



ここcitrusでも、コミュニケーション研究家でゴメスのモロタイプな藤田尚弓さんが書いていた。耳慣れないワードだったので、もしかしたらアンテナが敏感すぎるcitrusの、藤田さんの先取りトレンドか……と思いきや、『SankeiBiz』でも働き方評論家の常見陽平さんというヒトが、「オレもヤッてたかも…」的な自虐の意をほんのり込めつつ、書いていた。



 



念のため解説しておくと、「エアポート投稿おじさん」とは、その名のとおり「自身のSNSに搭乗前の空港の写真を載せるおじさん」のことである。



 



なぜ、この行為が「鼻につく」風に扱われているのかといえば、その大半から「飛行機に乗って寸暇を惜しまず日本中(あるいは世界中)を飛び回っているデキるオレ」アピールの香りがそことなくただよってくるから……にほかならない。



 



たしかに、そりゃあ嫌な感じだと私も思う。「生まれて初めて飛行機に乗りました!」っておじさんが、ワクワクを抑えきれないあまりインスタにもアップしちゃいました……みたいなケースだと微笑ましくもあるんだけれど、残念ながらそういう種類のエアポート投稿を、私はこれまで見たことがない。ちなみに、常見さんは前出コラム内で「これだけ、ビジネスやプライベートで飛行機に乗っているのにも関わらず、いまだに幼い頃に初めて飛行機に乗った感動が忘れられず、ついつい撮影してしまうのではないか」とおっしゃっていた。50代半ばの「飛行機スゲ〜!」世代の私としては、その気持ちもわからなくはないが、「撮影」のみならまだしも「投稿」までしてしまう動機としては、少々薄い気がする。やはり深層的に「デキるオレっぷり」を周囲の皆さんに知ってもらいたい心理が働いているのでは……と穿った見方をされても致し方なかろう。



 



ただ、エアポート(正確には「飛行機まわり」)の写真を好んでSNSに掲載する人種は、はたして本当に「おじさん」だけ……なんですかね?



 



私のインスタに届く数々のフォロワー投稿のなかで、「(ゴールドカード以上保持者しか入れない)ラウンジにいます」だの「ファーストクラスに乗ってシンガポールまで仕事に行ってきます」だの……と「飛行機まわりネタ」をアップしてくるのは、案外30代くらいの男性のほうが圧倒的に多い。それもプライベートだと絶対友だちにならないタイプの、「投資家」だとか「バイナリー」だとか聞いたこともない会社の「CEO」だとか……そんな“いつの間にかフォローしてしまっていた正体不明のおにいさん”ばかりだったりする。つまり、ゴメス的に「あるある」なのは「エアポート投稿おじさん」より、むしろ「エアポート投稿おにいさん」なのだ。



 



イマドキの世間一般が30代男性をも「おじさん」と呼ぶのなら文句はない。しかし、私が過去citrusに寄稿したコラム『何歳から何歳まで?「おじさん」と「おばさん」「中年」の定義とは?』では、『放送研究と調査 2017年12月号』掲載の「日本語のゆれに関する調査」で報告されていた「おじさん・おばさん・中年という3つの言葉の平均年齢試算」(満20歳以上の全国男女4000人を対象にした調査員による個別面接調査)の結果から、



 



44歳7ヵ月から60歳3ヶ月までを「おじさん」と呼ぶ



 



……としている。「嫌な感じ」のヒトを、なんでもかんでも安易に「おじさん」で括るのはやめてほしい。百歩譲って「エアポート投稿おにいさん」が大勢を占めているのは私のインスタだけなんだとすれば……「エアポート投稿男」と改名し、揶揄するのがスジなのではなかろうか。日本語は正しく使いましょう!


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