7月に入ると、急増するのが熱中症。今年の梅雨明けは遅いと言われていますが、本格的な暑さを迎える前に熱中症対策に取り組んでみませんか。
キリンビバレッジ株式会社はこのほど、メディアを対象にした熱中症セミナーを開催しました。同社マーケティング部で熱中症対策アドバイザーの菅谷恵子さんが講師となって、増加する熱中症の現状やこまめな水分と塩分補給の重要性を説明しました。
熱中症とは
熱中症とは、気温が高いことなどで体内に熱がこもったり、身体の水分や塩分のバランスが崩れたりして、体温が上昇するなど体の調整機能が正常に働かなくなる機能障害です。重症化すると、死に至る可能性もある怖い症状ですが、正しい知識と適切な行動で熱中症を未然に防ぐことができます。
特に2018年は、各地で異常な猛暑を記録。搬送者とともに死亡者数も増加しました。
月別では、暑さが増してくる7月になると熱中症の搬送者数が急増しますが、6月くらいから搬送者は増えています。菅谷さんは「実は最高気温35度以上の年間日数は増えており日本の猛暑日が増加傾向で推移しています」と説明。温暖化の影響もあり「熱中症の危険にさらされる日が増えています」と注意喚起しています。
熱中症が起こりやすいとき
どのような時に熱中症が起こりやすいのでしょうか。熱中症は「気温が高いとき」「湿度が高いとき」「風が弱いとき」「風通しが悪い場所にいるとき」「日差しが強いとき」「前日に比べて急に暑くなった日」に起こりやすくなります。湿度が高いときや風が弱いときは大丈夫だろうと油断しがちですが、どちらも汗が蒸発しにくくなるので熱中症への危険が高まります。気温が25度以下でも湿度が80%以上あるときは気を付けるようにしましょう。
熱中症が発生する場所
熱中症は炎天下の屋外で起こるイメージが強いですが、屋内でも発生します。屋内だと、浴室や気密性の高いビル、マンションの最上階は危険が高くなります。熱帯夜のように気温が高い夜には、寝ているうちに気付かず熱中症になることもあるので、水分の摂取を忘れずに。また閉め切った車内も要注意です。
熱中症になりやすい人
高齢者
高齢者は体温調節機能が低下しているため、体に熱がこもりやすくなったり、暑さやのどの渇きを感じにくくなったりと、体が出している危険信号に気付きにくくなっています。
子ども
思春期前までは、汗を出す体温調節機能が未発達です。自分で水分補給や、服を脱ぐなどの暑さ対策ができないことも熱中症になりやすい要因です。
脱水状態、体調不良の人
二日酔いや下痢により脱水状態だったり、疲労や風邪などで体調不良だったりすると、体温を調節する機能が低下しているので要注意です。
運動不足、肥満の人
運動不足の人は、汗をかく機能が低下しているため熱中症の危険が高くなります。肥満の人は皮下脂肪が体内の熱を逃がす効率を下げているので、体内に熱がこもりやすくなっているので気をつけましょう。
熱中症を予防するために
菅谷さんは、熱中症対策として飲料水を持ち歩くことを提案。同社では2011年から、熱中症対策として沖縄海塩を使った清涼飲料水「世界のKitchenから ソルティライチ」を販売しています。「暑い日でも、おいしく塩分と水分を補給して熱中症対策をしてほしい」と呼び掛けました。
セミナーでは、他に「キリン 世界のKitchenから」のブランドや商品紹介のほか「ソルティライチ」を使ったレシピを試作。モヒート風ライチソーダやソルティライチのラッシー仕立て、ライチが香るトマト飴など、おいしく塩分と水分を補給するレシピが紹介されました。
次に「ライチが香るトマト飴」のレシピをご紹介します。子どもと一緒に作ったり、ホームパーティーなどで振舞ったりしても良さそうです。
ライチが香るトマト飴
材料(1人分)
トマト (中玉、ミニトマトでも代用可) 4個 / 「お家で作ろう! ソルティライチ」 30cc / 上白糖 30g / レモン汁 小さじ1/2
作り方
1. トマトはヘタを取って、2個ずつ竹串に刺す。
2. 耐熱ボウルに上白糖と「お家で作ろう! ソルティライチ」、レモン汁を入れる。ラップをかけずに600wの電子レンジで2分加熱する。
3. 2を一度取り出してスプーンでかき混ぜ、600wの電子レンジで再度1分加熱する。
4. トマトに3をからめ、冷蔵庫で15分ほど冷やして完成。
熱中症を予防するために手っ取り早い行動は、こまめな水分と塩分補給。気温が上昇するこれからの季節に意識して、熱中症対策に取り組みましょう。