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あのゲームやスポーツにある?ない?「引き分けの世界」



2月27日から28日にかけて行われた将棋の第31期竜王戦で「引き分け」がありました。タイトル戦では22年ぶりだといいます。将棋で引き分けのルールが成立するのは


◯千日手(せんにちて)


両者が同じ動きを繰り返して局面が動かなくなった場合。


◯持将棋(じしょうぎ)


お互いが、”入玉(にゅうぎょく)”して、詰むことが難しくなった場合。


入玉とは、互いの王将が相手の陣地に入ることで、こうなるとなかなか詰むことが難しくなるため、取った駒の点数が同じ場合に双方の合意があれば引き分けが成立する、というルール。


今回は、420手で持将棋での引き分け。これは、記録が整っている1954年以降では最長記録(※通常100~200手で決着が付くもの。300手以上も珍しい)。対局時間は約19時間にも及び、翌日再戦となりました。


将棋に引き分けがあることを知らなかった人も多いのではないでしょうか。そこで、さまざまな競技・スポーツに「引き分け」があるのか? という雑学を調べてみました。


【囲碁】 引き分け:ある


「持碁(じご)」といって、囲った持の数が同じだと引き分けになります。が、囲碁は先手の黒が有利なため、不公平を無くすよう後手の白には最後に6目半という、いわばポイントが与えられます。つまり、最後までもつれたらこのポイントで白が打ち勝つようになっているので、基本的に持碁はありません。持碁はハンデキャップ戦などでみられます。つまり、プロではありえません。


【チェス】 引き分け:ある


実力者同士の対戦になると、引き分けは頻繁にあります。将棋と違い、取った駒を持ち駒として使えないので、局面が進むにつれ戦力が弱くなります。そうなるとチェックメイトでの終了が難しくなるので、双方の合意で引き分けに。また、互いにキングだけが残るなど、これ以上続けても決着がつかないと判断した場合、審判から引き分けを言い渡されます。


【オセロ】 引き分け:ある


マス目が64あるので、白と黒が32枚ずつで終わった場合は引き分けです。


スポーツ



多くのスポーツに、基本的に引き分けはありません。屋外スポーツでは悪天候などで試合が中止になった場合、例外として引き分けで終わるケースもあります。


勝利の規定得点を奪い合うスポーツ


勝利する得点に達した方に勝ちが決まるスポーツ。バレーボール、バドミントン、卓球、など、相手に2点差をつけなければ勝ちとならないものはデュースというルールで決着をつけるので引き分けは、まずありません。


試合時間などで区切られているスポーツ


サッカー、バスケットボール、ラグビー、アメリカンフットボール、アイスホッケーなど。そして、先行・後攻で攻守を繰り返すスポーツ、野球、カーリングなどは、同点の場合は回を延長、あるいはどちらかが得点を奪ったら終了というのが普通です。


ただし、サッカーなど、引き分けでも“勝ち点”与えるという協会が定めたルールで終了する場合もあります。日本のプロ野球では時間無制限で延長12回までで決着がつかないときは引き分け。アメリカメジャーリーグでは決着が付くまで永遠と延長は続きます。


ゴルフはプレーオフで決着を付けるので引き分けはありません。


格闘技は少し変わっていてジャッジ(判定)で決める場合もあり、また決着ルールもよく変わります。


柔道は、試合時間内で勝負がつかなければ延長、ポイントを取るか指導が相手に行けば勝ち。昔は審判による旗揚げ判定でした。団体戦になると、大将までは時間切れ引き分けがあります。


ボクシングは、引き分けで絶対に延長戦をしないスポーツ。全ラウンド終了後、数人のジャッジが下したラウンドごとの合計点数で判定となり、同点だった場合は「ドロー」で終了。体力の消耗が激しいので延長はありません。


スポーツというよりエンタテイメント性の高いプロレス。団体やスタイルによってルールがまちまちですが、ここでひとつ雑学問題です。


最近は、試合時間切れ引き分けはあっても、両者リングアウト引き分けは殆どありません。でも昔は両者リングアウトというつまらない決着がかなり多かったのです。


ジャイアント馬場(全日本)、アントニオ猪木(新日本)の2大団体時代。1982年くらいまでは、トップレスラーのタイトルマッチなどで、両者リングアウトで引き分け、リングアウトで勝負がつく、反則、という結果が殆どでした。


理由として考えられるのは“トップ選手が3カウントを奪われ完全な負けを晒すとプライドと名前に傷がつく”という部分が大きかったとされています。このような、誰が一番強いのか決まらない試合ばかりでファンはジレていました。


そこで問題です!


「そんな馴れ合いのプロレス界に、リング上での完全決着を持ち出して人気になった反逆児が登場。ファンは支持し、プロレスを劇的に変えました。現在のような、3カウントやギブアップでどっちが強いか決着がつく試合を当たり前にした第一人者である、そのプロレスラーとは誰でしょうか?」


正解は・・・



 


 


 


 


正解:長州力


1982年にメキシコ修行から新日本プロレスへ帰ってきた際、日本ですでに人気があった藤波辰爾より扱いが下であることに不満を爆発させ、藤波に牙を向き死闘が始まります。その後、シングル戦で長州が藤波から3カウント勝ちの完全決着を見せ、更にファンは熱狂。この頃からリングアウトでの決着は激減して行きます。長州力が「革命戦士」と謳われた一端にはこういう功績にもあるのです。


続けてもう1問クイズです。日本の格闘技と言えば「相撲」です。


問題:日本の大相撲に引き分けはあるのでしょうか?


   ◯?  ✕?


正解は・・・



 


 


 


 


正解:


両力士が疲労のために、これ以上勝負をつけられないときに与える裁定として引き分けは存在します。長い相撲になった際は、行司が一旦待ったをかけ水入り、同じ体勢からはじめます。水入りに回数制限はないようですが、それでも決着がつかない場合は一旦終了。


他の力士の取組を二番行った後、取り直し。それでも水入りの大相撲になって、動きがなくなったときに「引き分け」の判断が出るそうです。幕内の取組での引き分けは、1974年9月場所11日目の三重ノ海と二子岳との一番が最後となり、それ以降幕内では一度も出ていません。


事例はありませんが、他にこういうレアケースも有り得る?


・取組が決まっている同士が休場した場合


・取り直しになった際に両者がケガなどで戦えなくなった場合


なども引き分けが適用されるのではないかと思います(調べましたがわかりませんでした)。


2018年の高校野球



高校野球は、今年から選抜、夏の大会も「タイブレーク方式」が適用されるようになります。延長に入り同点の場合、十三回からは無死一、二塁の状態から、継続打順で続行。試合の決着がつくまで繰り返します。これを延長十五回まで行い、同点の場合は引き分け再試合とします。


ただし、決勝戦だけは、タイブレークを適用せず延長も15回以上続けます。ただし、一人の投手が投げられるのは15イニングまでとするそうです。


引き分けの横道話・・・



映画「ゴジラ」シリーズでは、負けたのは人間とモスラだけであとはゴジラが勝っています。そんな中で唯一、引き分けとされている相手が「キングコング」です。最後は両者がもつれて海へ落ち、キングコングはそのまま泳いで故郷のソロモン諸島へ帰ったとされ、ゴジラは不明という結末でした。


なぜ、こんな決着にしたのでしょうか?


ゴジラ作品第3弾「キングコング対ゴジラ」(1962年公開)、日米の人気巨大モンスター対決で東宝は大きな利益が見込めるとし、キングコングの登録権利を持つ米国の会社から5年5万ドルの使用権利を購入します。


最初の台本ではゴジラがキングコングに勝つ内容でしたが、アメリカ側から「キングコングが負けるなら権利を売らない」、つまり“米国のスターに傷をつけるな”とクレームが付けられます。


かといって米国に日本が負ける内容にするとゴジラファンががっかりする、そこで「キングコングが負けない」という内容で合意し、どっちが勝ったともわからない結末、つまり「引き分け」に見せたわけです。


封切公開時の観客動員数は1120万人、これは歴代ゴジラ作で1位だそうです。

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