先日、グラミー賞の授賞式が行われ、多くのアーティストが白いバラを身につけて登場し、話題になっておりました。いったいなぜ、白いバラ?と思われた方も少なくないのでは…。

ウィキ様によると、「第二次世界大戦中のドイツにおいて行われた非暴力主義の反ナチ運動。日本では白バラあるいは白バラ抵抗運動などとも呼ばれる。」と記述されております。しかし、今回の白いバラの意味合いは少し違うようでございます。

有名ヒップホップアーティストのJAY-Z様が設立した「Roc Nation」の役員、メグ・ハーキンス様、カレン・レイト様が反セクハラ運動を促進する「#TimesUp」のもと、音楽業界でも何かしらの形で支援をできないかと考え発案、白いバラを身に着けて参加しようと呼びかけ、アーティストの皆さまが応じたとのこと。

ちなみに、白いバラを選んだ理由は、白色が純粋で、伝統的かつシンボリックな色であること。そして、19世紀末に起きた女性が参政権を求めた運動に参加した女性やヒラリー・クリントン様が胸に付けていたからとのこと。

そんななか、小生のような中高年のおじさまの中には、「え!?なんでグラミー賞で、銀座の老舗キャバレー「白いばら」の閉店を惜しんでいるのだろう」と、勘違いされた方も3人以上はいるのではないでしょうか…。

ちなみに「白いばら」は、1931年から続く老舗のキャバレーで、店内のホステス様は胸のネームプレートに出身地と趣味を明記、お客が同郷のホステス様と歓談できるというシステムで有名でございました。

そんな歴史ある「白いばら」が今年の1月10日に閉店、永い歴史に幕を下ろした直後の出来事だったのでございます。「白いバラ」うんちくに、もう少しお付き合いくださいませ。実は絵本にも「白いバラ」の絵本がございます。大人向け、社会派ともいえる骨太な一冊でございます。

「白バラはどこに」(文:クリストフ・ガラーツ 文・絵:ロベルト・イーノセンティ 訳:長田弘)

海外の翻訳絵本でございます。舞台は第二次世界大戦下のドイツ。主人公の女の子の名前が「白バラ」。戦争下の街の様子、当時の子供の生活、思いをリアルに描いた作品でございます。子供目線で戦争を描いております。日本の絵本のイメージとは少し違い、ただただリアルに現実を伝えています。最後に一言だけ、

「春が歌っていました」と、いわゆる絵本ぽい言葉が登場いたします。

著者のクリストフ・ガラーツ様は、スイス生まれのジャーナリスト。「白バラはどこに」の「白バラ」は、ナチ・ドイツ時代の1942年、ミュンヘン大学生だったショル兄妹がつくった反ナチ・ドイツ人の小さな抵抗グループの地下パンフレット「白バラ通信」の名によるものだとか。

改めて…「白いバラ」、いろいろと深い意味があるようでございます。日本でも反戦、平和絵本がたくさん出版されていますが、こちらは少々異質かもしれません。大人の皆さまには是非一度読んで頂きたい絵本でございます。

(文:N田N昌)

情報提供元:マガジンサミット
記事名:「グラミー賞の「白いバラ」は銀座のキャバレーとは関係ない件