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起床時にエアコン暖房はつけるべき? 寒い朝は血圧上昇リスクが!医師が解説


寒い朝の起床時

3月といえど、まだまだ寒い朝が続きますね。朝、起き抜けにエアコン暖房はつける派ですか? 電気代がもったいないと思うかもしれませんが、実は医師によると血圧上昇のリスクがあるのだそうです。
もし朝、起床時刻に合わせてタイマーをセットして暖房をつけるかつけないか迷っているなら、ぜひこの記事をチェックしてみてください。

■朝、暖房つける?つけない?

三菱電機 霧ヶ峰PR事務局が先日、「冬の起床時のエアコン暖房利用状況」に関するインターネット調査を実施しました。その結果、冬の就寝時のエアコン暖房使用状況について、「就寝時は使用していない」人が57.2%という結果に。

「冬の起床時のエアコン暖房利用状況」に関するインターネット調査

「就寝中はつけっぱなしにしている」人が14.0%、「起床前に入りタイマーを利用している」人が5.3%、「入りタイマーと切タイマーを同時に利用している」人が3.5%となり、起床時にエアコン暖房を使用している人は22.8%しかいませんでした。

また「冬は血圧が高くなりやすい傾向がある」と知っている人は59.3%で、「起床時は、一日のうちで血圧が一番高くなるタイミングである」と知っている人は43.2%という結果になりました。

■寒い起床時、実は血圧上昇リスクが…!

エアコン

日本高血圧協会 理事長の島本和明先生は、朝起きたときは、一日のうちで最も血圧が上昇しやすく、とくに寒い時季の起床時は注意が必要だと指摘しています。

「寝室から寒い廊下などに移動する際の急な気温変化の影響で血圧が急上昇することがありますが、部屋の移動だけでなく、起床時にも注意が必要です。暖かい布団から寒い寝室に出た時や、裸足で冷えた床に接した時などは血圧が上昇しやすくなります。
暖房機器のタイマーを使い起床時の室温を調整しておく、暖かい室内用の履物を準備しておくなどの工夫をすることで、血圧変動のリスクを下げることができます」(島本先生)

三菱電機とオムロンヘルスケアが共同で行った実験では、エアコンの入タイマー機能を使って起床1時間前までに寝室のエアコンで部屋を暖めた場合と、エアコンを利用しない場合とでは、エアコン暖房を利用したほうが血圧上昇は低くなることがわかりました。

暖房のタイマーをセットして、起きる時間の室温を調整することは、血圧上昇対策として有効であるようです。

■寝る前には経口補水液を飲むのがおすすめ

実は、起床時の血圧上昇は、「脱水」によっても起きやすくなるといわれています。

脱水に詳しい教えて!「かくれ脱水」委員会 副委員長の谷口英喜先生によると、睡眠中は誰しも脱水を起こしている可能性があり、血液量が減少してしまうことから心拍数が上がり、血圧上昇の原因となってしまうこともあるとか。
対策として、寝る前に水を飲んでから寝る、朝起きたらコップ1杯のお水を飲むことが大切だそうです。

でも、寝る前に水を飲むと、夜中、トイレに起きるのが嫌という人も多いのでは? そんなときには「経口補水液」を試してみてもいいかもしれません。

経口補水液とは、水と塩分と糖分が、身体にもっとも吸収されやすい比率で配合されている飲料で、脱水症対策として使われています。市販のものでは「OS-1」が有名です。

実は、尿の頻度や量は、身体に入れたものが、身体に無駄なく吸収されるほど減るのだそう。実際、寝る前に飲む水を経口補水液に変えたところ、夜中に起きなくて済むようになった、という人もいるそうです。

毎日お水をきちんとたっぷり摂る、特に、就寝前や夜のお風呂のあとにきちんとコップ1杯などのお水を摂ってから寝る習慣を。夜中のお手洗いが気になる人は、経口補水液を取り入れてみても。
ただし、谷口先生によると、もともと高血圧の傾向がある人は塩分を摂りすぎている可能性もあるそうなので、心当たる人は経口補水液を利用する際は必ずお医者さんに相談してからにしましょう。
*

まだまだ続く寒い朝。寝る前にタイマーをセットするのと、水か経口補水液を飲む対策を実施して、朝の血圧上昇を予防しましょう。

【取材協力】
島本 和明先生

島本 和明先生
日本高血圧協会 理事長、日本医療大学 総長
北海道小樽市生まれ。札幌医科大学卒業。平成8年札幌医科大学第二内科教授。平成16年~20年札幌医科大学附属病院病院長。平成22年~28年札幌医科大学学長。同年4月より日本医療大学総長、平成29年10月より日本高血圧協会理事長。専門分野は高血圧の疫学、病態、成因、治療に加え、生活習慣病とメタボリックシンドロームの研究。

谷口 英喜先生

谷口 英喜先生
教えて!「かくれ脱水」委員会 副委員長
済生会横浜市東部病院 患者支援センター長兼栄養部部長
専門は麻酔・集中治療、経口補水療法、体液管理、臨床栄養、周術期体液・栄養管理など。日本麻酔学会指導医、日本集中治療医学会専門医、日本救急医学会専門医、TNT-Dメディカルアドバイザー。1991年、福島県立医科大学医学部卒業。学位論文は「経口補水療法を応用した術前体液管理に関する研究」。著書「熱中症・脱水症に役立つ 経口補水療法ハンドブック 改訂版」『イラストでやさしく解説!「脱水症」と「経口補水液」のすべてがわかる本』

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