PB商品って安い・おいしい・お得の三拍子揃っていて最高ですね。
PBは「プライベートブランド」の略で、スーパーマーケットチェーンやコンビニなどが、自社独自で企画した商品のこと。定番品から変わり種までさまざまな商品がラインナップされています。
今回は日本全国津々浦々に展開し、みんな知ってるスーパーマーケットの最大手、イオンのオリジナルPBブランド「トップバリュ(TOPVALU)」から板チョコをご紹介。なんとこの商品、大きめサイズなのに1枚税込73円と激安かつ、おいしいという、隠れた激アツ商品なのです。
イオントップバリュPB商品の板チョコは、実は定番品のほぼ半額
商品名はど直球の「チョコレート(CHOCOLATE)」。イオンだけでなくイオン系列のスーパー「まいばすけっと」「マックスバリュ」「ダイエー」などでも購入できます。
パッケージには、「しっとりした甘さとなめらかな口どけ」「なめらかなミルク感」というキャッチコピーが踊ります。驚くべきはその安さ。56gと大きめサイズながら、税込73円という低価格で販売しています。グラム単価は1.3円。
「ガーナミルクチョコレート」「明治ミルクチョコレート」など、メーカー品の定番板チョコの内容量は50gのことが多く、コンビニでは税込130円前後で販売されてるので、グラム単価は2.6円。
つまり、1グラムあたりの価格で比較すると、一般的な板チョコの半額程度の価格で販売されていることになります。お得すぎる!
イオンPB品板チョコをガーナミルクチョコと比較してみた
価格が安いことはわかりましたが、本当においしいのか? トップバリュPB品の板チョコを金字塔ロッテ「ガーナミルクチョコレート」と比較してみました。
紙箱に入って銀紙で包装された「ガーナミルクチョコレート」と比べると、トップバリュの板チョコは、袋にダイレクトにチョコレートが入った簡素な包装です。コストカットをしているのかもですが、実はこっちの方が手が汚れにくいし、チョコもこぼれにくく、食べやすかったです。
ガーナチョコレートは4個が6列、トップバリュの板チョコは3個が4列。一見するとトップバリュの方が小さく見えますが、実は厚みが全然違う。
一片を口に含んだ際に、厚みがあるので口の中でとろけるのが楽しめて、食べ応えがあります。味は「ガーナミルクチョコレート」の方がミルキーで口どけが良いのですが、トップバリュの板チョコの方がチョコ感が強いです。「ガーナミルクチョコレート」が口に含んだ瞬間からしっとりとした食感なのに対して、トップバリュの板チョコは口に入れた瞬間はツルンとしていたのが口の中でだんだんとろけていきます。
例えるならば、名糖産業「アルファベットチョコレート」と板チョコのいいとこ取りをしているチョコレートという感じです。
原材料をチェック。安いから準チョコレートかと思っていたのですが、名称はチョコレートでした。チョコレートはカカオ分が35%以上、あるいはカカオ分21%以上でカカオ分と乳固形分の合計が35%以上のチョコレート生地を全重量の60%以上使用している製品だけに使える名称です。準チョコレートはそれよりおカカオ分と入庫系成分の比率が落ちます。一見同じような板チョコに見えても、100均で売ってるジャンボサイズの板チョコは準チョコレートという名称のものが混じっていたりします。
この安さでチョコレートと表記されているあたり、さすがイオン! さすがトップバリュ! ますますお得な気がしてきました。
枠外に製造メーカーが「株式会社フクイ」と記載されていたので調べてみたところ、チョコレート菓子専門のOEM(他社ブランドの製品を製造すること)工場でした。1934年に創業し1968年からチョコレート菓子の製造を手掛ける老舗で、実店舗はないものの「チョコ屋」という店名でアマゾンや楽天市場にも出店しています。
栄養成分表示を比較すると、トップバリュの方が大きいので、1枚あたりで比較すると38kcal多いのですが、グラム換算で比較すると、トップバリュの板チョコは5.6kcal、「ガーナミルクチョコレート」は5.5kcalとほぼ互角でした。
全集中の呼吸で舌を研ぎ澄まして食べ比べると、個人的には「ガーナミルクチョコレート」方が完成度は高い気がします。が、平常心で食べるとどちらもまろやかでなめらかなおいしいミルクチョコですし、トップバリュの板チョコが、この安さでこのおいしさを提供してくれていることに、感謝の気持ちでいっぱいです。
(執筆者: 大木奈ハル子)