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映画『キングコング:髑髏島の巨神』は『キング・コング』ミーツ『地獄の黙示録』だと監督が語る



70年代のロック・ナンバーが鳴り響き、実物大キングコングの黒い影が背後に浮かび上がる。3月8日(現地時間)の夜に開催された映画『キングコング:髑髏島の巨神』のL.A.プレミアは、まさに“黙示録のコング”といった雰囲気だった。


会場となったドルビー・シアターの外では、ファンたちがコングのように胸を叩き、うなり声をあげていた。トム・ヒドルストン、ブリー・ラーソン、サミュエル・L・ジャクソンなどの出演者がカメラに向かってポーズをとる間、巨大な猿がその様子を見下ろしていた。このモンスター映画では、まさにコングこそがキングなのだと誇示していた。


キャストやクルーと挨拶やハグを交わしながら行ったり来たりしていたジョーダン・ヴォート=ロバーツ監督は、本紙ヴァラエティに対し、最新のコング映画の背後にあるアイデアについて語ってくれた。


同監督によれば、今作はベトナム戦争映画における悲惨なリアリズムのマッシュアップで、並外れたスケールと怪物映画の恐怖がミックスされているという。


「我々は、かつて誰も見たことがないキングコングを作りたかった。新鮮で普通とは違う、神秘的でクレイジーなもの。だから、ジャンルのマッシュアップというアイデアをとても気に入っています。ベトナム戦争にモンスター映画をミックスして、『地獄の黙示録』ミーツ『キングコング』を描きたかった」と、ヴォート=ロバーツ監督は説明した。


ロバーツ監督は、ベトナム戦争における出来事と社会の動乱が、今まさに米国が直面している「困難な時代」と似たものだと感じている。


「今日の世界における諸問題を見てごらん。現在の問題と、60年代後半から70年代前半にかけての問題を挙げてみよう。民族紛争、政治スキャンダル、政府に対する不信感、性の改革、石油問題、軍産共同体などなど……これは、以前に人々が困難を経験した時代の不吉な鏡で、我々が今の時代に何をすべきかを示している」と、ロバーツ監督は語った。


レッドカーペットの混乱とファンの叫びに囲まれ、疲れてしまったジョン・グッドマンは、当然のように立ち止まって休憩していた。途中、彼は「Kong」と書かれた巨大な文字のひとつを持ち上げ、セットに寄りかかっていた。主演女優のブリー・ラーソンは、過去の『キング・コング』シリーズに登場してきた捕らわれの姫君という女性像と比べ、自身の役がいかに強い女性かを語った。


国際女性デーだったこの日、ラーソンは、どのようにして強い女性を演じたのかを教えてくれた。


「この仕事を通じて良かったことは、常に女性として成長しなくてはならない場所、私自身を主張しなくてはならない瞬間に身を置けたことです。今作のために、私は毎日のように限界を押し広げる必要がありました。自分がいかに強い人間かを学べたことが、私の人生にとって最高の経験となりました」と、ラーソンは語った。


サミュエル・L・ジャクソン、ジェイソン・ミッチェル、コーリー・ホーキンズ、トビー・ケベルなど、輝かしい助演キャストの多くもプレミアに参加していた。『キングコング:髑髏島の巨神』は、3月10日に米劇場公開される。日本公開は3月25日だ。





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