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ヒュー・ジャックマン主演“最後”のウルヴァリン「LOGAN/ローガン」レビュー


「スゴい」映画を見てしまった。エンドロール後も席を立たずにずっと噛み締めていたくなるこの感動。今までのMARVELシリーズでこれほどまでに強烈なインパクトの映画があっただろうか。main_df_13002


ともあれ、この映画がどう「スゴい」のか。内容に一切触れずに語るとすれば、それは映画批評家からの絶大な支持があることだろう。というのもこの本作、Rotten TomatoesやIMDb、Metacriticといったあらゆる映画評論サイトすべてで高評価を獲得しているのだ。アメコミ映画というジャンルは批評家には毛嫌いされやすく高評価を得難いため、非常に快挙な功績だといえよう。


ここまでの高評価を得られたのも、この作品が単なる「アメコミ映画」ではないと認められたからであろう。それはX-MENのミュータント・ウルヴァリンとしてではなく、ローガンという一人の生身の人間の生き様をじっくり丹念に描いた作品であるからだ。


あらすじ


ミュータントの大半が死滅した2029年。ヒーリングファクター(再生能力)が衰え不死身の力が失われつつあったローガン(ヒュー・ジャックマン)は、雇われのリムジン運転手として小金を稼ぎながらも荒野の廃工場でひっそりと暮らしていた。そこには、かつては最強のテレパスとして知られるも今や衰弱しきったチャールズ・エグゼビア(パトリック・スチュアート)の姿もあった。

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そんなある日、ローガンはとある女性から思いがけない依頼をされる。それは謎の少女、ローラ(ダフネ・キーン)をカナダに国境を接するノースダコタまで送り届けてほしいというものだった。実はローラは、子供たちに不法な人体実験を施しミュータントを創り出すトランシジェン研究所という場所から脱走してきたのだ。


ローガン一行はノースダコタを目指し車での旅を続けるも、彼女を連れ戻すべく研究所が放ったピアース(ボイド・ホルブック)率いる武装集団の襲撃を受け続けることになる。


こうしてローガンは、ミュータント最後の希望であるローラを守るための命がけの戦いに身を投じていくのであった。


普遍的なテーマではなく、一人の男の人生を描く作品


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原作コミックの本来のテーマが人種差別問題を題材としていることは皆様ご存知だっただろうか。登場するミュータントは様々な理由で迫害を受けるマイノリティーの暗喩とされており、他のMARVEL作品とは異色な雰囲気がある。そのため、過去の映画シリーズでもそのテーマをほのめかすように描く作品が多かった。


しかしながら今回は元来のテーマには触れず、あくまでローガンという一人の人間にフォーカスを当てている。これまでに彼のスピンオフ作品は何度かあったが、ここまでローガンの内面について掘り下げている作品はなかったように思う。ゴリゴリの心理描写はないが、ローラやチャールズと過ごす道中での行動や表情から十分に読みとれる仕上がりになっている。


ヒュー・ジャックマンにひけを取らない子役の演技!


ヒュー本人のローガンという役を演じることに対する熱意の入れ方は、もはや今更述べるまでもない。今回注目したいのが、ローガンと同じ能力を持ち、彼と旅を続ける謎の少女ローラを演じたダフネ・キーンの演技である。

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銀幕デビューとは思えない演技力の高さはヒュー・ジャックマンさえも脱帽したという。スタンドはほぼすべて彼女自身がこなし、英語とスペイン語も流暢に話せる。加えてあのチャーミングな容姿。将来性を感じる子役の一人である。また、ダフネの演じたローラというキャラクターはいわゆる「無口キャラ」なのだが、それでも彼女のもつパワフルさ、したたかさ、優しさがこれでもかというほど表現されている。この演技が非常に表情豊かなキャラクターを作りだし、本作により深みを持たせているのだ。


一つの時代の終焉、そして継承される未来への希望


この作品で、長く続いたローガンの物語は「完結」する。そしてミュータントのほとんどが滅んだ世界で、ローラたちは今までより多くの困難を超えていかなければならないだろう。残された者たちがどのように生き、どのような人生を歩むべきなのか。この旅を通じて成長したローラを見てもらえば、彼女たちがローガンの意志を継いでくれることを確信するだろう。

今後ローラ達がどう活躍するのか、X-MENシリーズがこの先どう展開されていくのか。X-MENファンとして是非とも行く末を見守っていきたいものだ。


6月1日(木) 全国ロードショー


公開情報

LOGAN/ローガン

監督:ジェームズ・マンゴールド

出演:ヒュー・ジャックマン、パトリック・スチュワート

20世紀フォックス映画配給

6月1日(木) 全国ロードショー

(C)2017Twentieth Century Fox Film Corporation


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