「薬膳」というワードを雑誌やテレビなどで目にすることも多くなったのではないでしょうか?でも情報だけ見ても、なかなか日常に取り入れるのが難しい・・というお悩みありませんか?今回は、薬膳のプロの筆者が日常に薬膳を取り入れる方法を3つお伝えします!薬膳は、毎日の生活に取り入れて続けていくことで変わっていきます。ぜひ、取り入れてみてくださいね!
1.旬の食材を頂く
薬膳のベースの考えになっている中医学の世界では、季節と暮らすことをとても大切にしています。その季節に出てくるものは私たちに必要なもので、旬の時が食材に一番パワーが詰まっています。
四季の食材とその意味を書いていきますね。
【春】中医学の世界では春はデトックスの時期。この時期に、春の旬であるふきのとうや山菜類、菜の花などちょっと苦い物を頂く事で、冬の間に溜まった不要なものを排出してくれます。
【夏】トマトやきゅうりなどが旬ですね。夏が旬の食材には、熱を冷まして体に潤いを与えてくれるパワーが沢山詰まっています。
【秋】秋は乾燥の季節。りんご、梨などの秋が旬の果物は体に潤いを与えてくれます。また、山芋、さつまいも、さといもなどの芋類は夏で疲れた体に力を与えてくれるパワーがあります。
【冬】寒い寒い時期。旬のニラやねぎ、蕪は身体を温めてくれます。また、ブロッコリーやカリフラワーも旬。冬は腎という成長ホルモンを担当する臓腑と関係が深い時期ですが、この腎はブロッコリーやカリフラワーを食べるとご機嫌に働いてくれます。
2.お茶で取り入れる
お茶はとても簡単に取り入れられる方法。薬膳茶などブレンドされたものがありますのでそれを頂くのもいいですが、近くに売っているところがない、コンビニでも簡単に買えるものがいい!という方のために、体調別・シーン別におすすめのお茶をご紹介します。
【寒い時】・・・紅茶・ほうじ茶・甘酒
⇒寒い時は身体を温めるものを!この時は緑茶やウーロン茶など身体を冷やすものは控えましょう。
【イライラする時】・・・ジャスミン茶・ハーブティー
⇒イライラしている時は身体の中の気の巡りが悪い状態。香りの良いお茶で巡りをよくしましょう♪
【お酒を飲んだあと】・・・緑茶
⇒お茶を飲んだ時は身体が熱をもっているので身体の熱をとってくれる緑茶がGooD!逆に体を温める紅茶、ほうじ茶は避けましょう。
【生理痛で辛い時】・・・甘酒
⇒体を温め、血の巡りをよくしてくれます。生理痛は冷えと巡りの悪さが原因なことが多いのですので甘酒のパワーを借りましょう!
【心を落ち着けてくれるもの】・・・コーヒー、ジャスミン茶
⇒この2つには安神作用と言って気持ちを落ち着けてくれるパワーがあります。
※番外編※
【目がかすむ時】
スーパーでも気軽に手に入るクコの実をお茶の葉にプラスしましょう!クコの実は疲れ目にパワーを発揮してくれます。
3.スープやお味噌汁など汁物をプラス!
薬膳の基本はお粥か汁物が良いと言われています。お粥はちょっと苦手かも・・・という方はいつもの食卓にスープをプラスしてみませんか?体調別におすすめの食材を書いていきますので、冷蔵庫の食材を見てぜひ加えてみてください!
【胃がお疲れの時】
山芋、じゃがいも、生姜、小松菜、大根、カリフラワー、鶏肉など
【イライラする時】
大根、大葉、三つ葉、玉ねぎなど
【寒い時】
生姜、にら、ねぎ、えび、たまねぎなど
【元気が出ない時】
山芋、じゃがいも、さつまいも、えび、鮭、豚肉など
スープなどは切って煮るだけで簡単ですし、汁ごと食材の旨みを味わえて体にも嬉しい。もし作れない場合でも、自分の体調をみて上の食材に意識しながらコンビニで選ぶのだってもちろんいいんですよ♪今はコンビニでも美味しいものが沢山出てきていますもんね。
スープは身体を温めてくれますので、温まることにより臓腑の働きや気血水などの働きもパワーアップしてくれますので、1日を振り返って1回も汁物を食べていない・・と感じたら夕食でスープをぜひ取り入れてくださいね♪
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