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販売側と顧客のイメージ共有&創造性の向上を促進するVR 3D建築シミュレーター「GRID VRICK」体験インタビュー


今回、株式会社ネクストが4月4日より販売を開始した3Dシミュレーター「GRID VRICK」。2016年3月のインタラクティブフェスティバル「サウス・バイ・サウスウエスト(SXSW)」でも話題となったVRシステムを体験してきました。


GRID VRICK

GRID VRICK


GRID VRICKとは?


GRID VRICKはブロックパーツを組み合わせて作った間取りがリアルタイムに3Dの家としてPCに表示され、Oculus製のVRヘッドセットを装着することで作り出された部屋の中を仮想空間で体験できる画期的なツール。


Oculusを使ったVR体験を提供

Oculusを使ったVR体験を提供


グリッド上にブロックの色と形を特定の組み合わせで配置するだけでリアルな仮想空間が生み出せるので、老若男女問わず間取りや家具の配置ができる、バーチャル空間では自分の身長に合わせた目線で室内の感じや季節ごと、時間帯ごとの日照の確認が可能となる。


レゴを使った間取り作り。

ブロックを使った家づくりの3Dシミュレーションシステム。


作成した部屋をバーチャル空間を介して確認できるため、従来のように数日かけてCGや模型を作って確認、といった時間やコストの大幅な削減と、建設設計までのスピードアップ、顧客満足度の向上に多大な貢献がされそうだ。


GRID VRICKを体験してみて


まず感じたことは楽しい。


1ブロックが畳1/8分(実寸45.5㎝×45.5㎝)の想定となっており、これらをつなげて間取りを完成させていく。


レゴの色・形で形成されるCGが決まる。

ブロックの色・形で形成されるCGが決まる。


レゴの上には読み取り用のウェブカメラ。

ブロックの上には読み取り用のウェブカメラ。


レゴで組んだ間取りがこのようなCGとなる。

ブロックで組んだ間取りがこのようなCGとなる。


ブロックの組み合わせを仕様どおりの形にしないと3Dシミュレーション側に反映されないが、組み合わせの仕様を見ながらやれば難しくなく5分とせずに慣れる。


ブロックで枠組みを作ったあとはPC側で壁紙のデザインや天井の高さ、家具のデザインなど詳細な設定ができる。


GUIで分かりやすい。

GUIで分かりやすい。


こちらはXBOXのコントロールで操作を行い、ほとんどのところでGUI(グラフィックインターフェイス)を採用しており直感的に理解ができた。


XBOXコントローラーで操作。

XBOXコントローラーで操作。


Oculusを装着して作成したバーチャル空間を見学してみたが、部屋の高さや広さ、ある程度の質感といったものも感じてとれた。解像度に関しては充分に及第点ながらも、もっと高解像度化してほしいな、という印象はあった。


こちらに関しては今回Oculus DK2を使用したが、RIFTへの対応も予定されているので解像度の向上は期待できるとのこと。


ひと通り使ってみて感じたのは、GRID VRICKは単なる確認作業の短縮だけでなく、家を建てる側の創作意欲も沸いてくるツールだなと非常に魅力を感じた。


そんなGRID VRICKの開発に携わった徳山隆氏に体験後にインタビューを敢行しました。


GRID VRICK開発メンバーの徳山隆氏。

GRID VRICK開発メンバーの徳山隆氏。


GRID VRICKインタビュー


━━━以前に開発されておりましたRoom VRから随分スケールアップしましたね。

徳山氏:Room VRは実際にある建物の3D映像を作って見るだけのシンプルなものだったのですが、3Dグラフィックを作るコストが高かったので、できるだけ簡単に低コストでCGが作れるようにと開発したのがGRID VRICKです。


━━━GRID VRICKの名前の由来を教えてください。

徳山氏:GRID(グリッド)はおもちゃのブロックをグリッド上に配置するインターフェース、乗せていくレゴ(BRICK)がCGとなってVRの世界で体感できることからBRICK+VR=VRICK、GRID VRICKと名付けました。


GRID VRICKロゴ

GRID VRICKロゴ。


━━━なるほどですね!レゴブロックを使っての建築シミュレーションは企画当初からのアイデアなのでしょうか?

徳山氏:そうですね。研究開発部門が「直感的に作れるもの」ということで採用しました。


お子様でもご年配の方でもブロックを置くだけでCGが作れる環境を目指しておりましたので、この視点で適任でした。


━━━GRID VRICKで使用するレゴですが、既製品とは異なるのでしょうか?


徳山氏:いえ、こちらは既製品です。たとえばブロックをマット加工をしたほうが様々な環境でウェブカメラ(レゴをCG化するためのカメラ)で色の認識がしやすいのですが、今後の展開として、誰でもおもちゃのブロックを追加購入して活用していただけるよう、既製品で認識できるようにしています。


GRID VRICK徳山


━━━開発期間はどのくらいでしょうか?

徳山氏:プロトタイプを作るのに約半年、そこから今の形にするまでにさらに半年かかりました。


━━━開発体制は何人で行われていたのでしょうか?

徳山氏:プロトタイプまでは3名で行いました。Unreal Engineを使って開発したのですが、経験者はいなかったのでイチから学びながらも形にしていき、プロト版以降は人数を増やして5~6人のスタッフで完成させました。


━━━苦労した点はどこでしょうか?

徳山氏:ブロックの置き方の自由度が相当高いので、それらを逐次レンダリングしてハイパフォーマンスのCGコンテンツを生み出すのが非常に大変でした。


また、ブロックの色を感知することにも苦労し、暗すぎるとウェブカメラが認識しないし、明るすぎてもブロックが光に反射して認識されないなど、いくつか問題に直面しました。


GRID VRICK徳山


━━━こちら、4月4日から販売が開始されましたが、反響はいかがでしょうか?

徳山氏:はい、ハウスメーカー様と家を建てるお客様のコミュニケーションツール、またはオフィスレイアウトやショールーム設計への活用に多くの問い合わせをいただいております。


━━━先ほどOculusのRIFTにも対応されるとのことでしたが、今後のバージョンアップ予定の内容についてお聞かせください。

徳山氏:まずは素材の追加ですね。家具やインテリアなど200点ほどの素材が収録されておりますが、素材の追加を容易にできるアプリケーションに改良することを考えています。


GRID VRICKのパーツ

GRID VRICKの素材。


家具も大手メーカーさんのものなどが素材として取り揃えらるとベストかと思っています。


導入していただいたお客様は、アプリケーションをアップデートしていただくことでこれらの対応を反映した最新のアプリを使用することが可能です。



━━━なるほどですね。GRID VRICKのゲームへの活用などはありますか?

徳山氏:これを活用してゲーム世界のフィールドも作ることも可能ですので、面白いかもしれませんね。


━━━それは楽しみですね。ありがとうございました。


GRID VRICK導入について


導入費用は初期費用が38万、月額ランニング費用が20万(ともに税別・単月契約の場合は料金が異なる)となっている。

契約するとブロック、PC、ウェブカメラ付のグリッドがセットで付与される(Oculusは付属しないので別途準備が必要です)。


導入窓口はこちらから連絡先

press@next-group.jp


GRID VRICKに注目


ハウスメーカー、マンションデベロッパー、リノベーションなど住宅・不動産業界への導入の輪を広げていく予定のGRID VRICKは今後、住宅業界向けイベントには積極的に展示していくとのことです。


単なるイメージの共有だけでなく、建物への創作性の向上も促すGRID VRICKには今後注目

が集まりそうだ。


株式会社ネクスト

http://www.next-group.jp/


GRID VRICK

http://littel-lab.next-group.jp/products/gridvrick.html


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