デザインや製造など、産業用途での活用を念頭にしたARヘッドセットが数多く登場しています。

この分野では「Magic Leap One」「HoloLens 2」などが有名ですが、新たにLenovoも「ThinkReality」という、エンタープライズ向けのARプラットフォームを発表しました。


LenovoのARプラットフォーム「ThinkReality」とは

ThinkRealityは、ARヘッドセットと専用アプリを統合したプラットフォームとして発表されました。

Lenovoによると、ThinkRealityでは主に従業員のトレーニングや、様々なケースに最適化した運用をアプリ開発も含めて可能とのことで、エンタープライズでの使用に特化しているのが特徴です。

外部駆動によるARヘッドセット

ThinkRealityのARヘッドセットは「A6」という名称で、外観はHoloLensと似ています。

重量は380グラムと軽量(HoloLens第一世代は579グラム)で、デバイス全面には二つのカメラを内蔵、またトラッキング用の深度センサーと、13メガピクセルのRGBセンサーを搭載しています。

デバイスの操作は3DoF(方向のみを認識)対応のコントローラーによって行いますが、内蔵マイクによる音声コマンド操作にも対応しています。

また、アイトラッキング機能でユーザーの視線を把握可能、これによって解像度の調節や、ナビゲーションの正確化を図ります。表示できる映像解像度は1,080pで、視野角は40度程度です。

A6の持続時間は最大4時間とのことで、6,800mAhのバッテリーで駆動します。アプリの起動は外部接続の小型コンピューターによって行い、この点はMagic Leap Oneと同じ方式です。

携帯可能な小型PCで駆動

A6は、外部のボックス型PCに接続して使用し、ボックスのサイズは大型スマートフォンと同程度です。

OSはAndroidがベースで、CPUはSnapdragon 845を搭載、またGPUの画像処理機能を強化するため、インテルのMovidiusプロセッサを採用しています。

A6は、HoloLensのような完全一体型のARデバイスではありませんが、コンピューターユニットを外部化することで、デバイスの軽量化を図れるというメリットがあります。

Lenovoは、A6を「このクラスの中では、最も軽量なフル装備のARヘッドセット」と位置付けており、デバイスの一体化よりも重量を重視していることが伺えます。



専用のソフトウェア、他社デバイスとも互換性?

また、ThinkRealityの特徴として、ハードウェアとソフトウェアを統合したプラットフォームであることが挙げられます。

A6には専用のアプリが付属し、これらのアプリでAR表示された3D情報をピンしたり、インタラクト、共同作業などが行えるとのこと。

Lenovoのスポークスパーソンが、テック系メディアEngadgetに語ったところによると、

これらのソフトウェアの意図は、エンタープライズ分野において、例えばトレーニングやワークフローの合理化など、様々な状況に応じた独自のARアプリを開発できるようにするためです。

と述べており、ThinkRealityがよりユーザーに最適化しやすいプラットフォームであることを述べています。

また、ThinkRealityは「様々なクラウドに適用可能」とのことで、Amazon Web ServicesやMicrosoft Azureなどの様々なクラウドサービスと紐づけて利用可能なようです。

この他、ThinkRealityアプリは他社製のVR/ARデバイスとも互換性があるとのことで、例えばクラウドでやり取りしたデータファイルを、Oculus Rift、HTC Viveなどのデバイスから閲覧できるのかもしれません。

2019年後半にリリース予定

現時点で、ARヘッドセット・アプリ含めたThinkRealityの価格は未公表ですが、リリース時期が2019年後半を予定していることが明らかになっています。

ユーザーに応じたアプリ開発や、デバイス間のクロスプラットフォームなど、様々な点で画期的なThinkRealityですが、エンタープライズ分野でのAR普及の後押しになるか、今後に注目されます。

まとめ

Lenovoが、エンタープライズ分野向けのARプラットフォームとして、ThinkRealityを発表しました。

これは専用のARヘッドセットとアプリで構成されており、様々な企業が独自のアプリを開発可能になることで、より現場でのARヘッドセットのユーザビリティを向上させることが狙いのようです。

Magic Leap OneやHoloLens 2など、現行のARヘッドセットの多くが産業用途向けに開発されています。ARヘッドセットの普及は、当面はエンタープライズ分野を中心に進んでいきそうです。

参考サイト:Engadget









 

 

 

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情報提供元:VR Inside
記事名:「LenovoがARヘッドセット「ThinkReality A6」を発表!産業用途向けに特化