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Galaxy Note8の大画面に対応した新型Gear VR、9月15日にリリース。SamsungのVR開発リソースはスタンドアロン型VRヘッドセットに移行か?


海外メディアUploadVRは、新型Gear VRのリリースを報じた。



Galaxy Note8の大画面への対応に留まった消極的な仕様


同メディアによると、モバイル型VRヘッドセットGear VRで使うSamsungのスマホシリーズGalaxyの最新スマホGalaxy Note8が発表されたのに呼応して、新型Gear VRもリリースも判明した。日本での発売は未定だが、アメリカでのリリース日は2017年9月15日で価格は$129.99(約¥14,000)である。


もっとも、新型とは言っても新しい機能が実装されたわけではない。Galaxy Note8のスクリーンが同スマホシリーズ最大の6.3インチであることに対応したサイズ変更のみだ。同VRヘッドセットの画像も公開されていないので、(おそらくほとんど変わらないと思われるが)本記事に掲載しているトップ画像も既存のGear VRのものだ。


Galaxy Note8が4K画質を実現するのではないかという噂をうけて、新型Gear VRも4K画質のモバイル型VRヘッドセットになるのだはないかという予想も本メディアでは報じたが、発表された同スマホの画面仕様はデフォルト設定でフルHD、設定を変更してもQHD+(俗に3K解像度と言われる)ので、4K画質のVRヘッドセットとはならなかった。ちなみに、専用コントローラーは2017年内にリリースされる、とのこと。


とは言え、新型Gear VRはGalaxy Note8を含めた多くのGalaxyスマホ(Galaxy S8、S8+、S7、S7 edge、Note 5, Galaxy S6、S6 edge、S6+)に対応したものとなる。


Daydreamへのリアクションが目立つ2017年のGear VR


以上のように消極的な仕様とも受け止められる新型Gear VRであるが、消極的なのは2017年前半のGear VRに関する報道全般に当てはまりそうだ。


2017年前半において、Gear VRに関する報道で影響度の大きかったものは、ふたつある。ひとつめは、専用コントローラーのリリースであり、ふたつめはGalaxy S8・S8+がアップデートによりGoogle Daydreamに対応したことだ。


こうした報道のうち、ひとつめの専用コントローラーのリリースは、昨年10月にリリースされたGoogle Daydreamの専用コントローラーに対するリアクションと考えられる。ふたつめに関しては、もはやGoogle Daydreamの軍門にくだったとも解釈されかねないものだ。


まとめると、2017年前半におけるGear VRの動向はDaydreamへのリアクションが中心であった、ということができる。逆から言えば、現時点ではGear VRに固有の魅力は失われつつある、とも見ることができる。


スタンドアロン型VRヘッドセット開発に路線変更?


Gear VRの動向だけに注目すると、Samsungは消極的と言わざるを得ない。しかし、Gear VRだけではなくSamsungのプロダクト全体を見渡した場合、異なった景色が広がる。


Samsungが開発中の「Exynos VR III」


2017年6月28日から7月1日まで上海で開催されたイベントMobile World Congress Shanghai 2017(MWCS 2017)では、同社はスタンドアロン型VRヘッドセット「Exynos VR III」を公開した(下の画像参照)。


Samsung-ExynosVR-III


スタンドアロン型VRヘッドセットとは、VIVEやOculus RiftのようにVR Ready PCを必要とせず、なおかつスマホを挿入することもないデバイス単体でVR体験を可能とするVRヘッドセットのことだ。


現時点において、VRポルノ専用VRヘッドセット「VRotica」という特殊なデバイスがあるものも、製品版のスタンドアロン型VRヘッドセットはほとんどない。しかしながら、スタンドアロン型VRヘッドセット開発にはIntelQaulcommHTCといった錚々たる企業が名乗りをあげており、2017年内には「スタンドアロン型VRヘッドセット市場」が誕生することが予想されている。


スタンドアロン型VRヘッドセットは、グラフィック能力はVIVE等のハイエンド型VRヘッドセットには劣るものも、モバイル型VRヘッドセットよりはリッチなVR体験を可能とする。何よりハイエンド型VRヘッドセットより想定される価格帯が安い(おそらく10万円未満)という大きな魅力がある。それゆえ、一般消費者が買いやすいのはもちろんのこと、価格面からハイエンド型VRヘッドセットの導入をためらっていた企業がスタンドアロン型VRヘッドセットの導入に踏み切ることも予想できる。


以上のようなGear VR開発の鈍化、この鈍化に反比例するようなスタンドアロン型VRヘッドセット開発への参集という一連の動きから推測できるのは、SamsungはVR開発のリソースをモバイル型VRヘッドセットからスタンドアロン型VRヘッドセットに移行しつつあるのではないか、ということである。


市場に安定感がでてきたVR市場において、2017年後半に注目すべきはスタンドアロン型VRヘッドセット市場の勃興なのは間違いない。この市場の勃興において、Samsungがどのようなポジションを確保するかに関しては、後日の報道からわかるだろう。


新型Gear VRのリリースを報じたUploadVRの記事

https://uploadvr.com/samsung-reveals-new-gear-vr-galaxy-note-8/


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