AntilatencyのALT

Antilatencyのシステムではヘッドセットにカメラを取り付ける

E3 2017ではソニーやマイクロソフトといった大企業から新たなVRデバイスが発表されることはなかったが、いくつかの大型VRタイトルがファンの注目を集めた。また、VR関連のハードウェアを展示したスタートアップ企業も多い。

Upload VRでは、そうした多数のハードウェアの中でも特に優れた3つのデバイスを写真付きで紹介している。いずれも既に知られているもので完成度が高く、当メディアでも一度以上取り上げている。

各社ともE3での展示に向けて製品の改良を進めてきたようだ。

CaptoGlove

CaptoGlove

Upload VRが選んだ3つのハードウェアの1つめがCaptoGloveだ。このデバイスは、Kickstarterでのクラウドファンディングで8万ドル(900万円)以上を集めた。

ジェスチャーコントロール

CaptoGloveを使えば、ユーザは指の動きによるジェスチャーでデバイスを操作することができる。様々なデバイスによる入力をエミュレーションできるので、各種PCゲームなどでの利用が考えられる。

設定次第では、単に指差しやジェスチャーによって操作するだけでなくフライトコントローラーやハンドルコントローラーの代わりとして利用することもできるだろう。一般的なPC・スマートフォンの操作やゲームはもちろん、VRゲームの没入感を高めることも期待できる。

正確かつ素早い反応が得られるため、リアルな運転シミュレーター系アプリケーションで利用するのが良いかもしれない。

触覚センサーとの相性

CaptoGlove単体でも指の動きを使った各種アプリケーションのコントロールが可能となるが、デベロッパーは既にこのデバイスのアップデートを考えている。

将来的には、触覚センサーが追加される予定だ。そうなれば、CaptoGloveはVRで使われる入力デバイスとして一般的な存在になるかもしれない。

価格と購入

日本ではDISCOVER株式会社が独占販売を行っている。スタートアップ企業が開発するVRデバイスのほとんどは英語のサイトを介して注文しなければならないため、日本の消費者にとってはハードルが高い。安心して日本から購入できることもポイントだ。

ただ、価格はやや高い。

右手用のグローブは37,800円、左手用は34,800円、左右ペアならば59,800円となっている。

Antilatency

Antilatency

Antilatencyも以前からトラッキングシステムの開発で知られている企業であり、最近のいくつかのVRイベントでプロトタイプの展示を行っている。だが、同社の最新システムはこれまでとかなり違ったものに進化したようだ。

踏みつけないトラッキングシステム

AntilatencyのIRバー

プレイエリアを示すIRバー

これまで同社が展示してきたトラッキングシステムでは、プレイヤーの正面やプレイエリアの四方に上画像のIRバーを設置する必要があった。モバイルヘッドセットの下部に取り付けた赤外線カメラでIRバーから出る赤外線を捉え、ユーザの現在地を特定するシステムだ。

このシステムの欠点は、プレイヤーが移動しているとIRバーを踏みつけてしまうことだ。また、バーをまたいでトラッキングエリアの外に出てしまわないように注意しなければならないのも煩わしい。

E3で同社が展示した新しいシステムでは、安価なフロアマットに赤外線を発生させる装置を内蔵する仕組みとなっている。これならばIRバーを踏んでしまう心配はない。あるいは、「踏んでしまっても大丈夫」というのが正確な表現かもしれない。

広範囲のトラッキング

Antilatencyのシステムは、1本のIRバーをユーザの正面に置くだけでもルームスケールのVRを実現できる。さらに、4本のIRバーを使えば最大で10メートル四方のプレイエリアをトラッキング可能だとされている。

しかし、これまでの展示では広いスペースでのトラッキング能力が示されてこなかった。E3では3.6メートル×7.2メートルの広いスペースを半分に区切り、同時に二人のGear VRユーザをトラッキングできることが示された。

コントローラーの開発

先日2.3億円の追加資金を調達することに成功したAntilatencyが次に目指しているのは、ハンドトラッキングコントローラーの開発だ。

このコントローラーにはヘッドセットに装着するものと同じカメラが使われ、ヘッドセットの位置を特定するときと同様の仕組みでコントローラーをトラッキングするとみられる。

DisplayLink

DisplayLink

DisplayLinkはHTC Viveをワイヤレス化する

Upload VRがE3で展示されたVRハードウェアの中で一番と考えるのはDisplayLinkのソリューションだ。同社のアダプタを使えば、高品質なVRを実現するHTC Viveを邪魔なケーブルから解放することができる。

PCベースのワイヤレスVR

スマートフォンを使うモバイルVRは厄介なケーブルと無縁だが、Viveのように90fpsの高解像度VR映像を処理するには力不足だ。トラッキングも顔の向きだけに限られ、ユーザの移動をトラッキングできない。

PCベースのヘッドセットには体験の品質と引き換えに有線であるという欠点があるが、DisplayLinkのアダプタを使えばいいとこ取りが可能だ。

E3での短い体験では、映像の遅延や品質の低下は感じられなかったという。一度ワイヤレスなViveの自由さを体験すれば、有線には戻れないとまで言われている。

 

E3 2017ではベセスダの『Fallout 4』『Skyrim』といった大型タイトルのVRバージョンや、Ubisoftの完全新作『Space Junkies』などが登場し、ハードウェアよりもVRコンテンツに目が行きがちなイベントとなった。

しかし、今年後半から来年にかけての登場が楽しみなハードウェアも展示されている。この3つの他にも、まだ知名度の低い未来の人気製品が隠れているかもしれない。

 

参照元サイト名:Upload VR
URL:https://uploadvr.com/best-vr-hardware-of-e3-2017/

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情報提供元:VR Inside
記事名:「E3 2017で展示された素晴らしいVRハードウェア3選