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アイディアを3日間で形にするStartup Weekend Tokyo VRイベントレポート


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※本記事はSTARTUP WEEKEND JAPN公式ブログの中からVRに関連するイベントレポートを寄稿いただいております。


2017年5月19日(金)から21日(日)にかけて、Startup Weekend Tokyo VRを、アメリカンセンターJAPANにて在日米国大使館様の全面協賛を受け、開催いたしましたので、レポート致します。


 


Startup Weekendとは?


新しいカタチを創る「スタートアップ体験イベント」。週末だけで、参加者はアイデアを形にするための方法論を学び、スタートアップをリアルに経験することができます。


初日、金曜の夜に数十名の参加者が1人60秒ずつアイデアを発表する「60秒ピッチ」から始まります。


参加者の相互投票によって選ばれたいくつかのアイデアが残り、3人以上でチームを組み上げ、最終日、日曜の17時までにユーザーエクスペリエンスに沿った、必要最小限のビジネスモデルを一気に作り上げます。


参加者はハッカー、ハスラー、デザイナーといういずれかの役割を選び、チームを組みます。ハッカーは機能・プロダクトの開発、ハスラーは顧客開発と検証、デザイナーは学びに基づく改善を主に担当します。


2日目にはコーチ(メンター)を招き、各チームに対するメンタリングを実施します。


最終日の夕方には審査員を招き、17時から各チームは順番に、5分間のファイナル・ピッチを行い、審査員との5分間の質疑応答を実施します。審査員の合議にて、優勝チームを決定・発表します。審査基準は、「顧客検証」「課題解決の実践とデザイン」「ビジネスモデル」の3点となっています。


 


Day 1


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19時となり、Akash Suri様(米国大使館)のスピーチにて、イベントが始まりました。


会場に集まった参加者たちは、ファシリテーター李さんから、Startup Weekendとは何か、これからどんなことをしていくのかのファシリテーションを受けました。そして、アイデアを出すためのアイデアソンとして、「外交」と「VR」をキーワードにした「ハーフベイクド ※」と呼ばれるゲームを体験しました。


そのあとは、いよいよ60秒ピッチです。参加者たちは自分の実現したいアイデア、解決したい課題をピッチします。英語でピッチする参加者、日本語でピッチする参加者がどちらもいて、国際的な雰囲気になりました。


今回のピッチで出たアイデアは、不動産のVR活用やソーシャルVR、ライブのVR視聴や医療VR、ジムxVRなど様々。その中から参加者の相互投票によって10個前後のアイデアに絞られ、結果的に8チームが生まれました。


※ハーフベイクドとは、数人のチームを複数作り、チーム毎に指定された2つの関連性のないキーワードを用いて、新しいビジネスを考え、1分間ピッチを行う、アイスブレイク。


 


Day 2


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2日目の土曜日は、チームごとに分かれて、仮説を検証するために動き回りました。SNSを使ってアンケートを行うチーム、街に出てヒアリングを試みるチームなど、様々でした。お昼過ぎにはコーチングタイムがあり、5名のコーチの方による各チームに対する熱いコーチングセッションが展開されました。


夕食のあとはアイデアソン Part.2として、「外交×VR」でのアイデアを真剣に楽しく出し合い、それをチームの中で深めて発表するということを行いました。


 


Day 3


そしていよいよ最終日、3日目になりました。最終ピッチの時間は17時と決まっています。そこまでの限られた時間をどう使うか。自分たちの検証してきたことをどのように審査員に伝えるかを必死に考え続けます。


17:00になり、ついに最終ピッチの時間です。審査員のKevin Rubesh様、久保田瞬様、福田浩士様の紹介ののち、各チームのピッチが始まりました。


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今回発表した全8チームの内容は以下の通り。


不動産下見が可能なVR


解決する課題:既存サイトでは一部のよく見える写真のみが掲示され、実際に購入しようとする商品の実態がわからないことが多い


強み:リノベーションなどの案件に世界中のチームメンバで取り組む事ができる


収益:最初は建設会社から収益を得る


恋愛下手な女性へ提供するデートシミュレーション


解決する課題:3次元の異性と交際する事に対し、免疫が低い


強み:恋愛経験豊富な女性陣がテクニックをサイトへ投稿、集めたデータを映像へ反映し、シミュレーションを設計


スマホVR型エクササイズ映像の配信


フルダイブ型VRで、同時ログインしたユーザのアバターと共にエクササイズが可能。トレーナーのキャラクターを選択可能


個人と法人で料金プランを用意,。既存コンテンツを利用


大勢の前でのプレゼンに対するトレーニング


自然言語処理によりプレゼンに対する観客の反応を変える


主に職場での睡眠不足解消VR


ゴーグルと睡眠導入動画で騒がしい職場でも短時間の良質な睡眠を実現


収益:大企業導入および広告枠


Q&A : 寝ているのにどのように動画を見せるのか、しかも広告でリラックスは困難では? –睡眠導入時に、現実からの切り替えのため動画を見る時間が存在、広告はあからさまなものでなく、ビーチ上のコカコーラといった自然な形で表現する


アバターで会話するチャットVR


オンラインレッスンなどでは外見で講師等を判断されている可能性があり、採用時も外見が格差を生んでいる可能性あり


英会話ビジネスプロバイダから使用料、個人顧客からはアバター購入費などを徴収


アバターからは表情が伝わりにくいが、講師側の表情を読み取りアバターへ反映させる機能をUnityで実装予定


戦国武将になりきって戦を体感できるVR


透過型ARを用いたイベント、歴史的装飾や武具を忠実に再現。手に持った物の上にARで武器を仮想化


原則イベント参加者からの収益、最終的には原っぱなどへ城等をバーチャルで再現し、よりリアルなイベントへ進化


事前に酒を注文しておき、そのお酒と楽しめるVRがおまけで付いてくる


不思議の国のアリスのように楽しい飲み会体験を


試飲会などのLive動画を配信


飲料メーカと協働し、ヘッドマウントを装着したまま飲みやすいお酒を開発したい


 


以上、全8チームの発表のあと、審査員の方々が別室で審査を行いました。会場に再び集合し、Akash様から改めてのスピーチをいただきました。


そして、審査員のKevin Rubesh様から優勝チームが発表されました。優勝したのは、VRを活用したプレゼントレーニングを提案した”Pitch Perfect”チームとなりました! 大勢の前でのプレゼンに対するトレーニングという課題を明確に定義し、解決のためのソリューションの検証を行ったことが評価されました。


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最後に、参加者、オーガナイザー、大使館の皆様が揃って記念撮影をして、無事に閉幕しました。


 


今回、Startup Weekendとして新たに大きなものを2つ、得ることができました。


1つは「起業体験のフォーマットを国際的な交流、そして相互理解のために活用する」という素晴らしい経験です。


たとえば「外交」という観点は、社会の課題を掘り出し、事業家を検証するというプロセスの中ではなかなか持つことがありません。このたび米国大使館様のご協賛での開催となり、国際的な相互理解のためにVRなどのテクノロジーを活用するという視点の入ったことで、参加者たちにとっても私達NPOにとっても、極めて貴重な考え、そしてアクションの機会をいただくことができました。


もう1つは、言語、文化の壁を越えて、思いを持つ人同士が助け合い、力を合わせることの価値を認識できたことです。


今回のイベントでは、英語と日本語がどちらも使われ、様々な国籍の人々が集まりました。私達も普段のイベントでは、ほとんど日本人の参加者が多くなり、多様な視点というものが持てていないケースがあります。今回、性別も国籍も言葉も様々な人が集まり、熱い54時間を過ごせたことは、起業家を育てていきたい私達にとっても、非常に大きな前進となったことを確信しております。


米国大使館の皆様、コーチ、ジャッジ、参加者、ほか様々な形でご支援くださった方々に、心より御礼申し上げます。


今後の開催はコチラから


 


ライティング:高橋 昌紀


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