高速道路や有料道路を走っていると、ETCが使えて当たり前と思っていたら使えず、現金で支払ったということがしばしば起きます。実は、全国各地の高速・有料道路にはETC対応でないところも数多く残っているのです。そうした道路ではなぜETCが使えないのか、理由を調べてみるといくつかのパターンが見えてきました。

民営企業の運営ではETCが使えない

NEXCO3社と本四高速、そして首都高速をはじめとする都市高速道路については、1路線を除きすべてETCが利用可能です。これは、ETC導入の理由とされた「時間帯料金の導入」「料金所渋滞を減らす」という2点について、大きなメリットがあるためです。

一方、それ以外の有料道路については、ETCが使えない路線も少なくありません。こうした路線がETCを導入しない理由はさまざまですが、大きく分けると3つのパターンに当てはまります。

ひとつは、箱根ターンパイクのように民間企業が道路を建設し運営しているケースです。ETCは法律上、特殊会社であるNEXCO3社・本四高速・首都高速・阪神高速と都道府県や市町村が設立した道路公社以外の利用を想定していないので、国の方針でETC利用を進めるなら法改正が必要になります。

ETCのメリットが少なくて使えない

そして、もうひとつのパターンが路線自体が短く、高速道路ネットワークに接続していないというものです。公営有料道路の通行料金は、建設費用をまかなうために徴収するもので、費用分が回収でき次第、無料開放されるのが建前。ETC導入によりコストが増えてしまうと、その分徴収期間も延びてしまいます。

さらに、こうした有料道路は通行料金を節約するため無料道路へ迂回するドライバーも多く、渋滞が発生することがほとんどありません。そこで、高いコストを支払ってまでETCを導入するメリットも少なくなります。

逆に、高速道路ネットワークにつながっている有料道路では、ドライバー側のメリットが大きいこともあり、ETCが使える路線が増えてきます。東北道から直接乗り入れている日光宇都宮道路、山陽道と中国道を結ぶ播但連絡道路などがこのパターンにあてはまります。

料金徴収が複雑でETCが使えない道路

そして、最後のパターンは料金徴収の方法が特殊なために、ETCが使えないというものです。NEXCO3社の路線で唯一ETCが使えない関門トンネル、そして神戸市の湾岸地区を阪神高速3号神戸線と並行して横断するハーバーハイウェイがこのケースです。

関門トンネルは、ほかの有料道路と違って建設費用の回収ではなく道路の維持管理のために料金を徴収する仕組みで、通行料金自体が低い設定になっています。そこで、ETCを導入すると通行料金の値上げにつながる可能性も高いことが、いまだETC利用に消極的な理由といわれています。

ハーバーハイウェイの場合、神戸港内の港湾道路という位置づけから港内のコンテナ輸送向けに特別割引があり、ETC導入を難しくしていました。しかし、料金所渋滞が多く問題になっているため、神戸市道路公社によるETC導入の検討がスタート。早ければ数年後にはETCが利用可能となる見通しです。

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情報提供元:ラジオライフ
記事名:「ETCが使えない高速・有料道路が数多く残る理由