いまや街中の至る所に防犯カメラがセットされています。さまざまな事件の解決で、防犯カメラの果たす役割は絶大です。元刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏に警察が防犯カメラ映像から犯人を追うテクニックを聞きました。防犯カメラ映像による不鮮明なナンバーの解析や人物の特定が飛躍的に進んでいるのです。

警察は防犯カメラでナンバーを判読

警察は防犯カメラの映像から「何時何分にここにいて何時何分にここを通った」などと行動を時系列に押さえ外堀を埋めてくのが基本テクニック。防犯カメラで大事なのはセットの仕方。最低2台で死角を作らないことです。

例えば、東京・上野のアメ横で防犯カメラがスリグループの犯行の一部始終を捕らえたものがあります。「真打ち」というスリの実行犯が、被害者の女性に接近。「幕」と呼ばれる目隠し役が犯行を行いやすいように女性の注意をそらし、真打ちは盗んだものを「シキテン」と呼ばれる見張り役に渡します。

通常であれば真打ちは捕まっても、盗品は所持していない…となりますが、このケースでは犯行過程がすべて映像に残っているため言い逃れできませんでした。

現在、犯罪が発生すると警察はすぐに防犯カメラの映像を押さえます。捜査支援分析センター、いわゆるSSBCでDAIS(捜査支援用画像分析システム)を使えば、不鮮明で全く見えないナンバープレートの数字なども簡単に判読できます。数字は0~9までしかないため、少ない情報でも解析が容易でほぼ間違いは無いようです。

警察は防犯カメラをすべてチェック

防犯カメラ映像による人物の特定も飛躍的に容易になりました。不鮮明な画像でも骨格などから割り出すこともあれば、後ろ姿で顔が全く映っていなくても歩き方などその人のクセからも分析できます。これは歩容鑑定という歩き方をカギとして人物を特定する手法。わずか2歩分での映像でも鑑定可能といわれます。

また、街中に設置されている防犯カメラは1台ではありません。容疑者は空を飛んで移動するわけではなく、必ずどこからか来て、どこかへ移動していくので、複数のカメラに映っているはずです。

このため、警察はどのカメラに映っている可能性があるかを現場で確認。犯行現場が歌舞伎町であったら、そこからどちらの方向へ向かったかを調べます。新宿駅や新宿3丁目駅など周辺の防犯カメラに映っていないかもすべてチェックするのです。

不鮮明な映像も、別のカメラでは鮮明に撮られている可能性もあります。個々の防犯カメラの映像は、最新の捜査支援用画像分析システムで映像を鮮明にしていく一方で、複数の防犯カメラを包括的に追いかけていくことが大事なわけです。

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情報提供元:ラジオライフ
記事名:「警察が防犯カメラ映像で犯人を絞り込む最新テク