WRC 第10戦 ラリー・ドイチェランド プレビュー:今シーズン2回目のフルターマックイベントとなる難関ラリー・ドイチェランドで2年連続優勝に挑む
- 2019年08月16日 19:00:00
- テクノロジー
- JCN Newswire
前戦ラリー・フィンランドで、タナックは今シーズン4勝目を記録しドライバー選手権トップの座を維持。2位のライバルに対するリードを22ポイントに拡大しました。そして迎えるラリー・ドイチェランドは、タナックが大会2連覇中のターマック(舗装路)ラリーです。ドイツ西南部で開催されるこのラリーは、今年もザールラント州のボスタルジー湖畔にサービスパークが置かれます。ラリー・ドイチェランドは、かつて異なるエリアで開催されていた3つのイベントが合体して現在の形になりました。そのため、エリアごとにステージの特徴が大きく異なる、ユニークなターマックラリーです。
モーゼル河沿いに広がるブドウ畑の農道は、全体的に道幅が狭くツイスティなコーナーが続きます。何台かのクルマが走るとタイヤで路肩の土がステージ上に掻き出されるため、グリップ力が大きく低下します。バウムホールダー軍事演習場内の名物ステージである「パンツァープラッテ」および「アリーナ・パンツァープラッテ」は、路面コンディションが刻々と変化しますが、コンクリートの路面は雨が降ると非常に滑りやすくなるため特に注意が必要です。ボスタルジー周辺の田舎道は全体的に道幅が狭く、その上かなりハイスピードです。なお、8月中旬のドイツ西南部は天気が変わりやすく、突然雨が降ることもあるため、クルマのセットアップとタイヤ選択が、勝負に大きな影響を及ぼします。
今年のラリー・ドイチェランドのステージは、その多くの部分が昨年と重なります。ラリーは22日(木)の午前中にサービスパークから約15km離れた「ザンクト・ヴェンデル・ランド」で、シェイクダウンが行なわれます。その後夕方、サービスパークでのセレモニアルスタートを経てデイ1が始まり、シェイクダウンと同じ全長5.2kmのステージでスーパーSSが1本行なわれます。23日(金)のデイ2はブドウ畑の農道が主舞台となり、昨年と同じ3本のステージを各2回走ります。24日(土)のデイ3は、4本のステージを各2回走行する最長の1日。SS12/14「アリーナ・パンツァープラッテ」と、SS13/15「パンツァープラッテ」は、進行方向が昨年と逆になりました。最終日となる25日(日)のデイ4は、ブドウ畑の2本のステージを各2回走行。SS17/19「ダオンタル」は2016年大会以来のステージで、最終のSS19はボーナスの選手権ポイントがかかるパワーステージに指定されています。4日間で19本のSSを走行し、その合計距離は344.04km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は1,228.23kmとなります。
トミ・マキネン(チーム代表)
ラリー・フィンランドでの素晴らしいリザルトは、ドライバーおよびコ・ドライバー選手権と、マニュファクチャラー選手権にとって非常に重要なものになりましたので、ドイツでも同じような結果を期待しています。昨年のこのラリーで我々は強く、オィットは2年連続優勝を達成したので、チームとして再び最高の結果を残す自信はあります。このラリーではブドウ畑やバウムホールダーの軍事施設など、ドライバーのミスを誘発する難ステージが非常に多くあるので、クルマに自信を持つことがとても大事ですし、ミスをしないように集中力を高めて臨まなくてはなりません。
オィット・タナック(ヤリスWRC #8号車)
言うまでもなく、ドイチェランドはとても好きなラリーです。マルティンと私は2年連続で優勝していますので、目標はもちろん3年連続優勝です。とはいえ、決して簡単なラリーではありません。昨年は戦いが非常に激しく、最初から全力で攻めなければなりませんでした。自分のキャリアの中で、もっとも苦労して手に入れた勝利のひとつでした。ひとつのラリーに特徴が異なる道が多くあり、それを全てミスなく速く走るのはドライバーにとって本当に難しい挑戦です。また、このラリーではしばしば天候の変化が重要な鍵を握りますが、それを予想するのは至難の業です。
ヤリ-マティ・ラトバラ(ヤリスWRC #10号車)
前戦ラリー・フィンランドで表彰台に立てて、本当に良かったと思いますし、よりリラックスした気分でドイツに臨むことができます。昨年は最終日にトラブルでリタイアしましたが、それまでは総合2位を争っていたので、速さには自信があります。自分達がどれだけ戦えるのか楽しみですし、今回も表彰台争いを期待しています。この前のターマックイベントだったラリー・フランス ツール・ド・コルスは、自分にとって困難なラリーになってしまいました。しかし、ラリー・フィンランドの前にドイツで入念なテストを行ない、ブレーキングとターンインの改善に特に力を入れた結果、クルマはとても良いフィーリングになりました。
クリス・ミーク(ヤリスWRC #5号車)
しばらくグラベルラリーが続いていたので、再びターマックラリーに出場することがとても楽しみです。ここまでのところ、舗装路でヤリスWRCにとても良いフィーリングを感じていますので、ドイツでも同じような感覚で走れることを期待しています。ドイツはタイプが異なる3種類の道を走りますし、ステージごとに天気が変わることが多いので、非常に難しいラリーです。しかし、過去このラリーで自分には競争力があったと思うので、チームのために良い結果を残したいと思います。
2018年のラリー・ドイチェランド
ラリー・フィンランドで2018年シーズン2勝目を飾ったオィット・タナックは、続く第9戦ラリー・ドイチェランドでも優勝。TOYOTA GAZOO Racing WRTとヤリスWRCに、ターマックラリー初勝利をもたらしました。また、エサペッカ・ラッピは総合3位でフィニッシュし、チームはフィンランドに続きダブルポディウムを獲得。ラトバラは総合3位でラリー最終日をスタートしましたが、メカニカルトラブルによりリタイアとなりました。
TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamは、"ALL FOR WIN"を合い言葉に2019年シーズンを戦い抜きます。トリプルタイトル獲得を目指し、チーム一丸となって大きな目標にチャレンジします。皆さま、今シーズンも応援を宜しくお願い致します。
本リリースの詳細は下記URLをご参照ください。
https://global.toyota/jp/newsroom/toyota/29250450.html
概要:トヨタ自動車株式会社
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