油の乗った身は柔らかく、多くの日本人から愛されている高級魚「サクラマス」。河川の整備に伴って数を減らしており、養殖が試行錯誤されている魚でもある。
株式会社Smoltは、高級魚・サクラマスを自然の中で大切に養殖し、豊かな食の体験を届ける新ブランドとして「FISH FARM SAKURA(フィッシュファーム サクラ)」を発表した。
高級魚サクラマスを大切に育み豊かな食体験を届ける新ブランド「FISH FARM SAKURA」発表
Smoltとは
株式会社Smoltは世界でも稀な循環型養殖技術を確立し、その技術とそこで丁寧に育てられた魚で豊かな食体験を提供するブランドを展開するため、2019年に設立したスタートアップ企業。上野賢氏が代表取締役CEOを務めている。
天然では希少な存在となってしまった日本固有種である高級魚・サクラマスを、独自の技術を用いて淡水と海水を経験する過程で環境への耐性を持つ個体を代々選抜し、サクラマスの優れた家系の育種に取り組む。
天然のサクラマスは変化の厳しい環境に適応する過程で魚体を大きく銀色に変化させ、艶やかで美しい姿へと成長。Smoltはそのようなサクラマスの挑戦的な生き方を体現し、水産業の革新に挑戦すると説明している。
そもそもサクラマスと川魚のヤマメが「同じ魚」だということをご存知だろうか。
ヤマメが川で産卵した稚魚が「十分に餌を食べられるとそのまま川に残り、淡水魚であるヤマメ」として生きていく。一方で「十分に餌が取れなければ海洋に出てサクラマス」として生きていくことになる。その際に環境に適応すべく、身体の模様等が変わり海水に適応する身体となるのだ。
しかし、川から海へ出て産卵の際に川に戻る修正を持つサクラマスにとって、ダムの建設やコンクリートで舗装されるなど整備された河川が増えた現代は数を減らしている。
北海道ではサクラマスがいる河川では釣りを制限し、個体数を減らさないようにしているほか、各地で養殖が盛んに行われている。Smoltはそのうちの1社というわけだ。
「FISH FARM SAKURA」
Smoltは、魚の生き物としての素晴らしさ(生き方、個性、美味しさ)を大切にしながら、自然豊かな環境でのびのびと育ったサクラマスの味わいを楽しむことが出来るブランド「FISH FARM SAKURA」を立ち上げたことを発表した。
魚を「商業的に養殖」するのではなく「大切に育む」ことを大切にし、自然の中で魚が広々とした環境で優雅に泳ぐ姿を顧客に見て欲しいという思いで「FARM」と名付けたと説明している。
本ブランドではサクラマスの身やいくらを余すところなく、素材本来の味を楽しめる商品を展開すると共に、緑豊かな森と澄んだ水に恵まれた環境で元気に生育されるサクラマスに触れ、新鮮な状態で味わう体験等を通して、生物の素晴らしさを知ってもらうことが出来る体験型施設を宮崎県延岡市にオープン予定となっている。
展開商品(一部抜粋)
●つきみいくら
サクラマスからとれる金色のいくら「つきみいくら」。Smolt独自の養殖工程で育てられたサクラマスのいくらは美しく、丸く金色に輝いている。
そのいくらを新鮮なまま味付けし、出汁の風味が香るすっきりとした優しい味わいに仕上げている。ふるさと名品オブ・ザ・イヤーモノ(名品)部門において”地方創生賞”を受賞した商品だ。
・商品内容/価格：
50g×2瓶 5,400円
100g×2瓶 10,800円
・原材料：サクラマス魚卵(宮崎県産)、清酒、白だし、(小麦・さば・大豆を含む)みりん、かつおぶし、食塩、醸造酢、調味料(アミノ酸等)
・賞味期限：製造日より180日
・配送・保存方法：冷凍
●本桜鱒の冷燻製(さくら・ホワイトオーク)
旬の本桜鱒の繊細な旨味ときめ細かい脂身を引き立てるため、ローリエや黒胡椒で味付けをし、奥行きのある魚の味わいを生み出した商品。
この味付けをした本桜鱒を、日本で昔ながらの燻製で使用されてきた桜と北欧でウイスキー樽にも使用されるホワイトオークの2種類のチップで、三重県の燻製工房「魚寅」の職人・杉田氏が熟練の技でそれぞれ燻製し、ここにしかない渾身の一品が出来上がったと説明している。
・商品内容：
本桜鱒®️の冷燻製（さくら）160g＋本桜鱒®️の冷燻製（ホワイトオーク）160g
・価格： 7,560円
・原材料：サクラマス(サケを含む)(宮崎県・養殖)、食塩、砂糖、ローリエ、ハーブセロリ、黒胡椒/リン酸(Na)
・賞味期限：製造日より180日
・配送・保存方法：冷凍
●販売：Smolt公式サイト(FISH FARM SAKURA)
URL：https://www.smolt.co.jp/
広々とした自然の中で大切に育んだ養殖サクラマスで豊かな食体験を提供するブランド「FISH FARM SAKURA」では、現在販売中の商品以外にも8月以降で新商品も順次展開予定となっているので、今後の展開に期待だ。
体験型施設の情報も含め、今後の情報についてはSmolt公式サイトにて確認して欲しい。
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