犬におからを与えても問題ない?
haru/shutterstock.com
おからとは豆腐を作った時に、豆乳を絞ってできる残りかすのことです。残りかすとはいっても栄養価が非常に高く、しかもヘルシーでダイエットにも良い食材として人気があります。見た目が白い花のようであることから、「卯の花」とか「雪花菜」などと呼ばれることもあります。
豆腐の原材料となっているのは大豆です。大豆は犬も安心して食べることができるので、大豆から作られるおからを犬にあげても問題はありません。しかし、中には大豆にアレルギーを持つ犬もいるので、注意が必要です。
おからは人間がダイエットする時にもよく用いられる食材ですが、肥満気味の愛犬にもダイエットフードとして取り入れると良いでしょう。腹持ちが良い食材なので、ドッグフードに少量加えるだけで満腹感を感じることができます。
おからには「生おから」と「乾燥おから」の2種類あり、どちらでも犬に与えることができます。最近では動物専用のおからも販売されているので、上手に愛犬の食事に取り入れてみてください。
犬におからを与えてもいい量
Javier Brosch/shutterstock.com
犬におからを与えるときは1日の食事量とのバランスを考えて与えることが大切です。おからには確かにさまざまな栄養素が含まれていますが、犬は必要とする栄養素をドッグフードだけで基本的にまかなうことができます。ですから、栄養目的でおからをたくさん与えるのではなく、トッピング程度に与えるだけで十分です。
犬に副食を与えるときは食事量の10%程度を目安に与えることが勧められています。乾燥しているものは特にですが、おからは水分を含むとカサが増すので、さらに少ない量を目安にフードにトッピングしてあげると良いでしょう。では、犬に1日に与えていいおからの量はどれくらいなのか、犬の体重やサイズ別に見ていきたいと思います。
超小型犬の場合
超小型犬とは体重が4kg未満の犬のことです。その中にはトイプードルやポメラニアン、チワワやヨークシャーテリア、豆柴といった犬種が含まれます。
体重1~3kgの小型犬の1日の食事量は約100g~200gです。超小型犬におからを与える場合は5g~10gを目安に与えるようにしましょう。
小型犬の場合
小型犬とは体重が10kg以下の犬種のことです。例えばパグやミニチュアダックスフンド、ペキニーズ、シーズーや柴犬、ボストンテリアといった犬種が含まれます。
体重5~10kgの小型犬は1日の食事量が300g~500g前後なので、おからを与えるときは10~20gを目安に与えるようになさってください。
中型犬の場合
体重が25kg以下の犬種を中型犬といいます。ブルドッグやフレンチブルドッグ、ボーダーコリー、日本スピッツやパセンジー、ビーグルといった犬種がいます。
体重が10~25kgの中型犬の1日の食事量は500g~1000gほどです。おからを与える時は20g~50gを目安にできます。
大型犬の場合
大型犬とは体重が25kg以上の犬のことです。アフガンハウンドやドーベルマン、サモエド、セントバーナード、レトリーバーやボクサー、秋田犬などが大型犬に含まれます。大型犬の食事量は1000g前後を目安に体重に合わせて与えます。おからは50g~70gを目安に与えましょう。
子犬の場合は注意が必要
子犬にもおからを与えて問題はありませんが、おからは食べる量によっては消化不良や下痢の原因になることがあるので注意が必要です。子犬の場合は特に消化器官がまだきちんと発達していません。一度にたくさん与えたりせずに、ごく少量にとどめておくようにしましょう。
犬におからを与えることで期待できる効果
niteenrk/shutterstock.com
おからにはさまざまな栄養素が豊富に含まれているため、犬にとっても健康にある程度の効果を期待することができます。
特に多く含まれているのは食物繊維です。乾燥おからの方が生おからよりも食物繊維が多く含まれています。食物繊維は腸内環境を整える働きをしてくれて、便秘解消や予防に効果があります。
また、おからにはビタミンB1やビタミンE、ビタミンK、ビタミンB2などたくさんのビタミン類が含まれています。ビタミン類は骨を丈夫にしたり、神経の働きを良くしたりする効果を期待できます。
他にも、おからには植物性たんぱく質やカルシウム、炭水化物やカリウムといった栄養素もバランスよく含まれています。
犬におからを与えるときの注意点
おからはダイエットに効果があるという事でとてもヘルシーなイメージがありますが、実はカロリーが意外と高い食べ物です。鶏のささみよりもカロリーや脂肪分は高くなっています。与え過ぎてしまうと肝臓や胆のうなどに負担を与えてしまうので注意が必要です。
また、大豆にアレルギーを持つ犬もいます。特におからを初めて与える時はほんの少しだけ与えて様子を見るようにしてください。もし、おからを食べた後で愛犬に何らかの体調の変化が見られるような時は、自己判断せずに獣医師に相談するようにしましょう。
豆腐や豆乳は与えても問題ない?
豆腐や豆乳もおからと同じ大豆でできているので、アレルギーを持っていない限り安心して与えることができます。しかし、味付きの豆腐や調整された豆乳の場合は砂糖や塩、香料など大豆以外の材料も入っているので注意が必要です。