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捨てられた動物たちの悲しみを日々受け止める保護団体スタッフの書いた手紙


動物を捨てた無責任な飼い主へ

捨てられた犬

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飼い主と離ればなれになった犬が路上で発見されました。連絡を受けた”Kings SPCA-Rescue shelter”という保護団体は,この犬の情報を載せ,飼い主を探そうとしました。数日後スタッフが現場に向かうとまだその犬の姿がありました。この犬は,自分の飼い主が迎えにくると信じ,ひたすらそこで待っていたのです。
出典:https://abcnews.go.com/Lifestyle/rescue-group-pens-heartbreaking-letter-pos-abandoned-dog/story?id=36148809

もうだいぶ大きく成長した犬。彼と飼い主とが共有した時間はそれほど短いものではないことが想像できます。

この犬が,飼い主に対してそれほど気持ちがないなら,彼はとっくの昔にこの場を離れ,食べ物や住みやすい環境を探しに行ったことでしょう。

そんな気持ちを知ってか,知らずか・・・飼い主が彼を迎えに来ることはなかったようです。

スタッフはその犬をバンジョー(Banjo)と名付け,その場から救助しようとしました。しかし,彼は恐らく5日間もの間その場に放置されていたにもかかわらず,なかなかその場を離れようとはしませんでした。そのため,数人のスタッフの手によって数時間かけようやくその場から離れることができたのです。
出典:https://abcnews.go.com/Lifestyle/rescue-group-pens-heartbreaking-letter-pos-abandoned-dog/story?id=36148809

数日以上も飼い主から放置されていたにもかかわらず,他に行くことを拒むバンジョー・・・

彼に言葉が通じたら・・・

彼を助けに来たのは,飼い主ではなくこのスタッフたちであることを説明できたのに・・・

自分を助けてくれる人たちの力を拒む愛する人から捨てられた犬の姿・・・スタッフたちも心涙する光景だったと思います。

「バンジョーは,とても優しくかわいらしい犬なんですよ。ペットを捨てる人には,その動物がどうなるのか分からないのです。彼らは,とても傷つくということを・・・」と,保護団体のスタッフは語ります。誰かが,夜中に団体の敷地内に小さな犬を捨てていき,その犬には複雑な手術が必要なのではないか・・・もしくは,誰かが,食べるものも飲むものもない状態で,生まれたばかりの子犬を玄関先に捨てていき,子犬たちが糞尿まみれになっているのではないか・・・という不安をスタッフたちは日々抱えているそうです。
出典:https://abcnews.go.com/Lifestyle/rescue-group-pens-heartbreaking-letter-pos-abandoned-dog/story?id=36148809

日々保護した動物たちを世話するスタッフたちは,こんな不安を抱えているのですね。

自分のペットを手放した後は,飼い主は自分を求めるペットの悲しい姿を見ることはないでしょう。そんな悲惨な姿を目の当たりにしなければいけないのは,捨てられた動物を発見した人や彼らのようなスタッフたちなのです。

大好きな動物のそんな思いがよくわかるからこそ,非常に辛い仕事ですよね。

スタッフは,このバンジョーの飼い主に対して"Dear The Callous POS owner of this dog.(この犬の無神経な元飼い主へ)"という手紙を書き,バンジョーの写真と共にフェイスブックに投稿しました。この手紙を投稿することで,団体が批判されるかもしれません。しかし,スタッフの苦悩を綴ったこの手紙は瞬く間に拡散しました。
出典:https://abcnews.go.com/Lifestyle/rescue-group-pens-heartbreaking-letter-pos-abandoned-dog/story?id=36148809

手紙には,スタッフの純粋な思いが隠すことなく綴られていました。恐らくこの手紙は賛否両論があったかもしれません。

しかし,これは実際に捨てられた動物たちを扱っている人じゃないと訴えることができない思いのような気がします。

この犬の無神経な元飼い主へ

あなたは彼に「待て」と言ったのか,彼は場所から離れずあなたを待っていました。 あなたが必ず戻って来るだろうと,寒さに耐え,空腹のため小枝を食べて待っていました。

あなたが彼が幸せになる権利を奪ったのです。彼は,あなたが郵便を取りに外に出ただけでもあなたが戻って来てくれてとても喜んだはずです。

あなたには犬を飼う資格はありません。 あなたは本当に無責任ですね。私はあなたのこれからの人生が不幸と不健康に見舞われるよう祈っています。(抜粋)
出典:https://www.facebook.com/kings.spca/?hc_ref=ARSWAILADGvhbH3T2GqlNRAh5K5KI84SmwUfBwyubZ5sDx-xJzujC1zVaPycSgd-Uc0&fref=nf

バンジョーの元飼い主への思い,そして辛い環境に置かれていてもひた向きこの飼い主が戻ってくることを願う姿・・・

そんな飼い犬の思いなど一切遮断したかのように,元飼い主は日常を過ごしていることでしょう。

スタッフがこの元飼い主に対して書いた手紙,団体のフェイスブックに投稿するにはかなりきつい文体で書かれているように思います。

しかし,これが現実なのです。この手紙はこの団体スタッフにしか書けない重要な真実を含んでいて,私たちはその真実を知る必要があるように思います。

その後,バンジョーにとっていい知らせが・・・なんと彼を引き取りたいと申し出てくれる人が複数いたのです。そして,幸運な1人が見事彼の新しい飼い主になりました。団体スタッフが,どれだけ一生懸命に動物たちを救助しても,シェルターにはこれ以上の犬を保護する余裕がないそうです。彼らは,バンジョーの件がきっかけとなって,地元のシェルターにいる動物たちに対する支援が増えること,そして引き取り手が増えることを望んでいます。
出典:https://abcnews.go.com/Lifestyle/rescue-group-pens-heartbreaking-letter-pos-abandoned-dog/story?id=36148809

スタッフが飾らない言葉でつづった手紙が力を発したようです。彼らの思いがちゃんと読む人に伝わったようですね。

これは,バンジョーの元飼い主に当てられた手紙ですが,恐らくバンジョーの例を通じて動物を飼うことの責任を私たちに認識しなおす機会を与えてくれたようです。

飼い主の姿を見て,喜ぶ動物の姿,まさかその動物たちが突然その幸せを理由もなく奪われるとは思ってもいないでしょう。

もしこれが反対の立場なら・・・このような状況に平常心で耐えることができる人間なんていないと思うのですが・・・

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