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画面右から左へと離陸していく飛行機。よく見てみると、炎のようなものが噴き出しています。これは、青森県のアメリカ軍三沢基地所属のF16戦闘機。午前8時40分ごろ、F16が訓練のため基地から離陸した直後、エンジン火災が発生したといいます。そこで米軍がとった行動が、被害を防ぐため、燃料タンクを2本、空中から投棄したといいます。しかし、その場所は小川原湖。湖です。ここでは、特産のシジミ漁が最盛期を迎えていて、20日も26隻の船が漁を行っていました。
「水柱が立ったときは爆音はしたけど、飛行機は見えなかった。寒シジミの値段もいい時だし、本当に冗談じゃない」(目撃した漁師)
燃料タンクが落下した場所から一番近い船までおよそ200メートルの距離だったといいます。一歩間違えれば大惨事になるところでした。落下したタンクはどうなっているのでしょうか。氷が張る湖を進んでいくと・・・
「落ちたのはそこ」(漁師)
「タンクが落ちた穴。その部分だけ氷がない」(記者)
厚さ2センチほどの氷が突き破られていました。さらに・・・
「燃料タンクの破片が目の前にあります」(記者)
周辺にはタンクの破片。そして、油まで浮いていました。
「あれだけの油が浮いているということは、明日からの漁に響く」(目撃した漁師)
今後、漁業被害が出る可能性もあるといいます。
防衛省などによりますと、これまでにけが人の情報はなく、機体も直後に基地へと引き返したということです。
実は、三沢基地所属の米軍機が燃料タンクを投棄するのは初めてではありません。2015年4月、さらには去年10月にも飛行中に不具合が発生し、洋上にタンクを投棄するトラブルがあったのです。米軍側は「投棄はマニュアルに沿った対応」と説明しています。
相次ぐトラブルに政府は・・・
「政府としては引き続き米側に対して、安全管理の徹底と原因究明、再発防止について強く求めてまいります」(安倍首相)
エンジン火災の原因は何なのか。政府は、再発防止を強く求めています。(20日18:04)