はじめに


野菜や果物の知識を身につけ、その美味しさを理解し伝えるスペシャリスト・野菜ソムリエの連載第3弾。今回は羽生雅代先生に、京野菜「花菜」を使った彩り豊かで春らしい生春巻きのレシピを教えてもらいました。

京野菜「花菜」って?


春が旬の菜の花の中でも、ブランド京野菜(※)として知られる「花菜(はなな)」。茎が短くやわらかいのが特徴で、京都の長岡京市などで栽培されています。茎の先についた花のつぼみは、見た目からも春を感じさせてくれます。茹でるといっそう鮮やかな緑になり、独特の苦味と歯ごたえがクセになる美味しさです。京都ではスーパーや直売所で販売しているほか、お漬物は京土産の定番として人気です。

今回はそんな花菜を白身魚とイチゴと組み合わせて、見た目も春らしい生春巻きをつくってみましょう!


※ブランド京野菜:優れた京都の農林水産物の中でも、安心・安全と環境に配慮した生産方法に取り組み、特に品質を厳選したものを「京のブランド産品」として認証しています。

「花菜な生春巻き」レシピ


◆材料  2人分(8個)
(生春巻き)
生春巻きの皮    2枚
花菜        8本
苺         8個
サニーレタス    1、2枚
鯛の切り身     8切 

(ソース)
マヨネーズ     大さじ2
レモン汁      小さじ1
塩         少々

◆作り方
1.花菜を軽く塩ゆでにする。水けをキッチンぺーパーでとり、
  長い場合は巻きやすいよう4~5cmに切る。イチゴは3ミリほどにスライス、
  サニーレタスは一口大にちぎる
2.生春巻きの皮をハサミで4等分に切り、巻く直前に一枚づつ水にくぐらせる
3.生春巻きの皮を縦3等分に考えて、真ん中にイチゴのスライスを3枚、
  鯛の切り身を1切のせ、皮を折り返す。
  サニーレタス、花菜をのせたらもう一方も折り返し、端から巻いていく
4.マヨネーズとレモン汁、塩を混ぜてソースをつくり、生春巻きに添える。


「花菜」のほどよい苦味と、イチゴの酸味がアクセントになるので、甘くないイチゴでも充分に楽しめます。お皿に立てるように並べると、まるでお花が咲いたような見た目になりますよ。

野菜ソムリエプロ 羽生雅代さんに聞く!調理のポイント


「今回は京野菜の花菜を使いましたが、スーパーで手に入る菜の花でも代用できます。鯛の切り身の代わりに他の白身魚の刺身やホタテ、生ハムなどを使っても美味しく仕上がります。生ハムの場合は少し塩気があるのでソースの分量はお好みで調節してくださいね。生春巻きの皮が水分を含んでまな板にくっついてしまう場合は、下に布巾を敷くと上手くいきますよ」。


◆羽生雅代さん
野菜ソムリエプロ。料理教室、喫茶店、コンビニ弁当の開発など、食に関わる仕事を経験。
現在は自宅、市民センター等で料理教室を営むほか、八王子市のパン製造販売店「むしぽん」にてオリジナル商品を販売している。『平成24年度パイン缶料理コンテスト』最優秀賞、『アメリカ産「とり肉」料理コンテスト』優秀賞他、数々のレシピコンテストで受賞した経験を持つ。

おわりに


訪れた地域ならではの野菜を買って自宅で調理すれば、旅の余韻を感じながらお土産話に花が咲きそう!レパートリーもぐんと増えるので、ぜひお出かけ前にご当地野菜をチェックしてみてください。

見た目にかわいらしく、春を感じさせてくれる花菜は、パーティー料理にもぴったりです。生春巻きなら野菜が苦手なお子さまでも食べてくれそうですね。花菜とイチゴの組み合わせは、大人のおつまみにもおすすめなので、京都に訪れた際は「花菜」をぜひ手にとってみてください。

野菜ソムリエに興味がある!という方は、下記紹介ホームページへ。次回は野菜ソムリエの“あの方”にソムリエを目指したきっかけをインタビューします。

野菜ソムリエになろう(日本野菜ソムリエ協会)


 




情報提供元: 旅色プラス