はじめに


宮古島のお楽しみのひとつは、橋を渡って島をまたぐこと。周囲にある伊良部島、来間島、池間島と橋でつながっているので、宮古島ならではの天国みたいにきれいな海の上を走れるのです。ステキにもほどがあります! ぜひ訪れて体感していただきたいです。

Text&Photo:とまこ

サンゴ礁の上をずーっとドライブ。飛んでいる気分になれる伊良部大橋


2015年に開通した伊良部大橋は、日本の通行無料の橋で一番長いことで話題になった橋です。全長は3,540m! 長さだけでも興味をそそられるのに、サンゴ礁の上を渡るとはお見事、絶景の中を飛んでいる気分に。
この写真は午前9時ごろに撮ったもので、宮古島側から伊良部島を望んでいます。大きな虹が交差したんです、奇跡的でしょう……! 当然いつも見られるわけじゃないけど、こんな瞬間が待っているかもしれないなんて、ワクワクしちゃいますよね。ちなみに、虹が発生する確率が高いのは、雨の後すぐに太陽が出た時。心に留めておいて、同じような状況になったら気にして見回してみて下さい。
こちらは宮古島の方を向いています。ちょっと雲の多い時でも、海の微妙な色の変化に注目して下さい。影のある渋い色に染まっているのも美しいし、雲間から注ぐ光に、部分的にキラキラ輝くのもたまりません。
橋の中ほどには、船がくぐれるように起伏があります。ここは周囲を見下ろせるとっても気持ちのいいポイントですよ。助手席の方はぜひフロントガラス越しにカメラを構えて下さいね。また、途中には車を一時的に寄せられるスペースもあります。ささっと車から降りて、超絶きれいな海の真ん中を吹き抜ける風を感じて下さい。
これは来間島の長間浜から眺めた伊良部大橋です。ちょっと外した目線で楽しむのも乙でしょ?

東洋一美しいビーチのすぐ脇、きれいな海に掛かる来間大橋


来間島へと続く来間大橋もお見事! なんてったって、“東洋一美しい”と名高い与那覇前浜ビーチのすぐ脇が始点となっているので、橋周辺の海のきれいさは折り紙つきです。また、海底のサンゴの様子が白黒はっきりしているのも面白いですよ。
来間大橋は1995年に開通した1,690mの橋で、写真は来間島方面から宮古島を見ています。写っている宮古島側も、反対の来間島側も、畑の多いとびきりのどかな地域なので、のほほんとした気分で走り抜けることになりますよ。
来間島西側の夕日の名所、長間浜で夕暮れ時を過ごした後、橋を渡るのもいいです。来間島側の夜はびっくりするほど静かで暗く、そんな闇の中を走ってキラキラ輝く宮古島へと導かれるように橋を渡っていくのは独特な感覚。他ではなかなかできない体験ですよ。

海の水色っぷりに息を飲む。必ず渡ってほしい池間大橋


池間大橋にはかなり驚かされました! ご覧の通りの水色っぷりなのですから。この辺りの海底は白砂の主張が強いので、海水の水色が他の色と混じることなく、そのままぶれずに水色として目に飛び込んでくるのです。まさに夢見心地な気分に……。
池間大橋の長さは1,425mで、1995年に開通しました。宮古島の最北部はウサギの耳のように二本の細い陸地に分かれていて、うち東側の世渡崎から橋がつながっているのです。正確に言うと、世渡岬の先にもう一つ小さな島があって、いったんそこへ渡る世渡橋を通過してから池間大橋に突入します。とはいえ池間大橋のインパクトが強すぎて気づきにくいのですが、知っていて通ると面白みが増しますよね。
写真は池間島側から宮古島を見たところです。手前に見える細い陸地は西辺平安名崎と呼ばれる夕焼けの名所。風車が三本あって絵になります。

左奥の小高い島は大神島で、宮古島から4km離れたところにあります。古くから神様のいらっしゃるところとして崇められている神聖な島です。もちろん、海も抜群にきれいと有名ですよ。

海も周りの島の様子も、バッチリ堪能して下さい。

おわりに


美しすぎるサンゴ礁の海の上を走れるなんて、まさに宮古島の特権です。他では実現しない特別な喜び、是非味わいに行って下さいね。

◆とまこ
明治大学在学中からバックパッカーとしてデビューし、卒業後は秘境ツアーコンダクターに。現在は旅作家&おしゃれパッカーとして本の執筆や講演、TV出演など多方面で活躍中。著書に『離婚して、インド」(幻冬舎文庫)、『世界の国で美しくなる!」(幻冬舎)など既刊12冊。2017年9月20日には新刊『台湾で朝食を 日常よ、さようなら!』(メディアパル)発売。
情報提供元: 旅色プラス