はじめに


公園に潜む、昭和時代に造られた個性豊かな公園遊具。その中には、一点ものの珍しいモチーフを模した遊具があるんです。今回は、今まで見てきた中でも特にインパクトのある遊具が多い愛知県をご紹介します。ここでしか見られない公園遊具ばかりです。

Text&Photo: あさみん(公園遊具マニア)

形を活かしたものがいっぱい! 野菜の遊具たち(豊橋市)


豊橋市にある万場調整池。その周りを囲むように遊歩道がある公園があります。遊歩道は一周3.3kmの周回コースで、その周りには野菜や果物をモチーフにした公園遊具がたくさん。大根の鉄棒、ナスのスプリング遊具、にんじんやかぼちゃの滑り台など見た目がおもしろく驚くものばかり。
日々のごはんでは脇役になりがちなねぎが主役になった、ロープ渡しも。
「次はどんな野菜の遊具だろう?」とわくわくしながら遊歩道でのウォーキングが楽しめます。


◆万場調整池
住所:愛知県豊橋市西赤沢町大坂993番地
アクセス:豊橋鉄道渥美線 大清水駅より豊鉄バス(レイクタウン線)レイクヒルズ入口下車徒歩約20分

気分はエジプト? スフィンクス&ピラミッドの遊具(知立市)


子どもが好きそうな複合型遊具が多く並んでいる草刈公園。近くを走る電車が見れるため、電車好きの子どもも大喜びです。ここで一番注目なのが、スフィンクスの形をした大きな遊具。目の部分が開いているので、後ろからのぞくこともできます。体の後ろ側には、上り棒なども。さらにそのそばにはピラミッドをイメージしたジャングルジムと滑り台をくっつけた、四角錐の遊具も。機能的にもよくできているいいデザインです。


◆草刈公園
住所:知立市西町草刈10
アクセス:名鉄名古屋本線 知立駅から徒歩約10分

自分が小人になったような感覚に。きのこの遊具(岡崎市)


世界で初めての本格的な子どもの美術博物館である、おかざき世界子ども美術博物館。美術館の敷地内にある広大な公園には、カラフルな色で塗られた変わった形の遊具が色々あります。中でも「妖精の棲む浮かぶ島」と名付けられた場所には大きなきのこの遊具が並び、まるで自分が小人になったかのような不思議でおもしろい体験ができます(ちなみに写真に写る子どもはオブジェ!)。狭い空間の中がトンネルや滑り台などで迷路のようになっていて、小さい子どもなら夢中になって遊ぶはず。


◆おかざき世界子ども美術博物館
住所:岡崎市岡町鳥居戸1-1
電話:0564-53-3511
アクセス:名鉄名古屋本線 美合駅からタクシーで約10分

表情がシュールなガリバーの遊具(安城市)


池があり、野鳥や魚もいる静かで癒やされる憩いの秋葉公園。ここにあるのがガリバーの姿をした大きな公園遊具。後ろの遊具からもわかるように、大人の身長でもガリバーの鼻に届くぐらいです。体には登れるように足場がついていて、背中側には木製の遊具が付いています。様々な角度から登り降りができ、子どもたちに人気の遊具です。


◆秋葉公園
住所:安城市大山町1丁目7-1
アクセス:名古屋鉄道西尾線 南安城駅から徒歩約10分

一寸法師を再現? 鬼の遊具(一宮市)


住宅地の中にある鬼ヶ島公園には、その名のとおり大きな鬼の遊具があります。周りにはお椀のような形の遊具や、こけしのようなオブジェが並び、一寸法師の様子を表しているのでしょうか。お椀型遊具の後ろに鬼の右手があり、黄色のハンマーのようなものも持っています。後頭部は階段のない、大きな滑り台が。

そばにある、赤鬼と青鬼が支えるようなデザインのブランコにも注目です。


◆鬼ヶ島公園
住所:一宮市三ツ井1丁目4
アクセス:JR中央本線 神領駅から徒歩約25分

おわりに


これまで、変わった形のコンクリート製の遊具を紹介してきましたが、探せばまだまだ見つかりそうですよね。電車の車窓から、街歩きの途中など、公園にどんな遊具があるかちょっと気にかけて見てみてください。きっと意外な発見があるはずですよ。


◆あさみん
地元名古屋を中心に、全国の名所からおもしろいもの、珍しいもの、くだらないものが好きな公園マニア。『コンクリート動物百景』(八画文化会館)著。





情報提供元: 旅色プラス