スターウッドホテル&リゾートは、北海道・留寿都村のルスツリゾート内の、加森観光が所有する「ウェスティンルスツリゾート」の客室、ロビー、レストラン第2期改修工事を終了し、あす6月8日にグランドオープンする。きょう6月7日にはセレモニーと記者会見が開かれた。


全210室がメゾネットタイプで、78平方メートル以上とゆったりとしているのが特徴。1室か2室のベッドルームを備えており、落ち着いた色調のインテリアでまとめた。ウェスティン標準の「ヘブンリーベッド」「ヘブンリーバス」が設置されているほか、露天風呂付きの温泉、テニスコート、24時間営業のフィットネスジム「ウェスティンワークアウト」スタジオも備えている。終日営業の「アトリウム」をはじめ3つのレストランでは、ウェスティンオリジナルの「スーパーフード Rx」メニューなどのバラエティ豊かな料理を提供する。新たにエスプレッソマシンを導入するなど、従来よりクオリティ高い飲料や料理を提供することが可能になった。


ルスツリゾートには加森観光が所有・運営する「ノース&サウスウイングホテル」を合わせて2軒のホテルやコテージがあるほか、夏には遊園地、ゴルフ、ラフティングやサイクリングなどのアクティビティ、冬はスキーやスノーボードを楽しむことが出来る。コンベンションは多くの会議室を擁し、洞爺湖サミットではメディアセンターとして利用された「ノース&サウスウイングホテル」を活用して誘致する考え。両ホテルは道路を挟んでいるものの、無料のモノレールで結ばれており、今年4月に新型車両に生まれ変わっている。


記者会見で加森観光の加森公人社長は、「世界を相手に事業を展開しなければならない時代に来た。ルスツもこの5年で海外からの利用者は3.3倍、28%が海外のお客様が占めるようになった。姉妹提携で情報交換、ハラール料理も研究してきた。インバウンドに対応できる努力をしてきたつもりだが、伸びが我々のスピード以上に早い。LCCの普及を含め、たくさんのお客さんが海外から押し寄せるありがたい時代になった。道民からスタートしたルスツをいかにインターナショナルなリゾートにするかを考えた時に、世界を舞台に仕事をしているホテル業界の力を借りて、共同でルスツを国際リゾートに仕上げるのが今の時代の変化に対応できるのではないか。この変化をチャンスと捉えて、より多くの方に国際的リゾートに成長するお手伝いをしてもらえるのではないか。今年マリオットと合併するというニュースが流れた。これにより7,500万人のマリオットとスターウッドの会員が自動的にルスツリゾートの情報が流れるところに組み込まれる。今まで海外は店頭で点の営業、これから面の営業に変わっていく。」と話した。加森社長はスターウッドに強くウェスティンブランドの導入を要請したといい、事業の選択と集中をする中で、「アートホテルズ札幌」を売却した資金などを元に、22億円をかけて改装を行ったいう。


今後のホテル建設など、全体のマスタープランを策定しており、統合型リゾート(IR)の誘致も進める考え。「北海道の中で、ニセコ、ルスツだけが国際的リゾートになっても続かない。毎年違った北海道のリゾートに行ける楽しみもある。」と加森社長は他のリゾート連携して北海道の魅力発信に努めるべきと持論を展開した。


スターウッドホテル&リゾートアジア太平洋地区のスティーブン・ホー社長は、「ウェスティンブランドが北海道にお目見えすることになる。ルスツは様々なアクティビティを提供する。ルスツをアジア太平洋地域で最も人気のあるリゾートの一つとして強化していきたい。」と話し、2015年11月にオープンした「キロロ トリビュートポートフォリオホテル 北海道」や「シェラトン北海道キロロリゾート」とは競合せず、補完し合うと話した。


アクセスは新千歳空港から車で90分、札幌市内からは予約制で専用の無料バス、新千歳空港や洞爺湖などからのバスも運行する。



情報提供元: Traicy