最高のクルマとは、すなわち自分が所有した愛車である。ということで、世良耕太さんがチョイスした私的国産車ベスト3は、世良さんの愛車遍歴そのまま。第1位は、国産車のヴィンテージ・イヤーだった1989年に誕生した日産スカイラインGT-Rだ。




TEXT●世良耕太(SERA Kota)

第1位:トヨタ・コロナ マークII 2ドアLG(MX40/1979年式)

トヨタ・コロナ マークII

過去に所有したクルマから国産車を3台選んだにすぎない。というか、国産車は3台しか所有していないことに気づいた。じゃあ輸入車をたくさん乗り継いでいるかというと、これも3台だ(少なっ)。




このクルマ(中古)に関してはプロダクトとして最高というより、人生最初に所有したクルマという思い出が詰まっていて「最高」である。もちろん、カタチも好きだった。この世代のマークIIすべてが好きなのではなく、バンパーが大きくなった後期型で、スタイリッシュな2ドアがいい。




昔は昼にヘッドライトを点けっぱなしにしていると「点いてますよ」と教えてくれる親切な人がいたが、「錆びてますよ」と教えてくえる親切な人もいた(大きなお世話である)。

第2位:トヨタMR2 Gリミテッド 5MT(SW20/1990年式)

トヨタMR2

初任給を握りしめて(振込だったので、気持ち的には、だが)買いに行ったのがこのクルマである。納車日のこと、下取りに出す錆びたマークIIのエンジンを掛けようとしたところが、バッテリー上がりを起こしてウンともスンともいわなかった。別れを惜しんだのだろう。クルマにも魂が宿るのだと、そのとき学んだ。




夏にエアコンのスイッチを入れると、アイドリング時のエンジン回転が跳ね上がって、クリープだけで40km/hも出るようなクルマから乗り換えたので、何もかもが快適だった。最高である(次元が低い)。しかも、エンジンが運転席のすぐ後ろに載っている! シフトダウン時の回転合わせやヒール&トゥをさんざん練習したのもこのクルマだった(面白がっていただけだが)。

第1位:日産スカイラインGT-R Vスペック(BNR32/1993年式)

日産スカイラインGT-R Vスペック

ベース車から遅れること3ヵ月、1989年8月に高性能バージョンのGT-Rが発売されることを、自動車雑誌の新車情報は伝えていた。見開きいっぱいに載せた横シチサン(7:3)の広報写真とともに。5バンバーのベース車とはワンランクもツーランクも異なる迫力満点の姿にひと目惚れした。




最高出力280psの2.6L直6ツインターボエンジンは言うに及ばず、油圧多板クラッチの制御で前輪に駆動力を配分する4WDシステム(ATTESA E-TS)や、位相反転制御の後輪操舵(SUPER HICAS)といった最新技術も、「このクルマ最高じゃないか」と思わせる要素だった。




「今しか乗れない。いや、買うしかない」と、ブレンボ製ブレーキとBBS製17インチホイールを装着したVスペックが登場した段階で思い切って購入したが、ものすごーく控え目に言って、最高だった。

【近況報告】


洗って再利用できるマスクを買うのだが、どうして既製服にはXLサイズがあるのに、マスクはLサイズまでしかないのだろう。耳が痛いし、布面が顔に押し付けられるので息苦しい。何より、サイズが合ってないので見苦しいらしい。

情報提供元: MotorFan
記事名:「 【毎日更新・人生最高の3台(世良耕太編)】第3位:トヨタ・コロナ マークII/第2位:トヨタMR2/第1位:日産スカイラインGT-R