V7シリーズをスポーティに仕立てて人気のV7レーサーだが、10周年を迎え、3rdジェネレーションモデルをベースにEICMA2019でデビューと相成った。気になるその仕様は!?


TEXT●大家伝(OYA Den)

GRITTIER、赤フレーム、ハンプサドル……キーワードだけでもドキドキしてしまわないか!?

 V7レーサーの登場は2010年。その後、2015年に進化版のV7 IIレーサーが登場し、2017年には第3世代となるV7 IIIレーサーもデビュー。そして2020年のシリーズ10周年を迎えるに当たり、EICMA2019で記念モデルが発表となった。




 この10周年記念モデルでは、ウィンドシールドが組み込まれた新型トップフェアリングを採用し、外観上の大きなアクセントになっている。これにより本格的なカフェレーサースタイルに磨きをかけつつ、よりスマートでスポーティなシルエットを実現。




 この新型トップフェアリングには前部から後部のサドルカバーへとつながる専用グラフィックが施され、シートには赤色のステッチも採用。ブラック×シルバー(メッキ)といったモノトーン的配色で終わらせない、目にも鮮やかな真紅の差し色による存在感が光る。特にフレームに関しては1971年式V7 Sport以来となる、「telaio rosso(赤枠)」を踏襲した「Rosso Corsa(レーシングレッド)」を採用。これはファンにはたまらないものだと言えそうだ。




 しかもタンクに施されたメッキ処理により、往年のカフェレーサーを彷彿させるに十分な「GRITTIER LOOK」を巧みに再現している点も見逃せない。ちなみにハンプサドル自体はサドルカバーの装着によってシングルシート風にアレンジされているが、ツーアップライディングも承認されているのでパッセンジャーとのライディングを楽しむことも可能だ。そして新たにフルLEDヘッドライトも採用されている。もちろんテールランプもウインカーもLEDとされ、カフェレーサーらしさを強調するバーエンドミラーとともにモダンさを印象づけることに成功。




 さらにオーナーの視界に飛び込むトップブリッジ上面プレートには、ナンバーエディションであることを示す刻印が施され、軽量化されたステアリングステム&ステアリングヨークガードとともに特別感を煽ってくれる。しかもブラックアルマイト加工済みトップブリッジは、優れた職人によるトリートメント処理で手作りされたもの。サイドフェアリングとスロットルボディガードにも同様の処理が施され、際立った存在感を放っている。こうした一見では差を判別し難い部分にも手を抜かないというところが、実にモトグッツィというメーカーらしさだったりするように思えてならない。




 さて、EICMA2019でお披露目された「MOTO GUZZI V7 III RACER 10th ANNIVERSARY」だが、国内導入がいつになるのか興味が湧く。その辺りは分かり次第、続報としてお届けしていく予定だ。



情報提供元: MotorFan
記事名:「 カフェレーサーブームおそるべし! モトグッツィV7もGRITTIERルックのカフェレーサーに。