ブリヂストンは、日本航空(JAL)が2019年9月より順次就航するエアバス社の新型旅客機「A350」に航空機用ラジアルタイヤを供給する。

「A350」は、2013年6月に初飛行し、2014年に商業運航を開始したエアバス社の最新鋭の旅客機。JALは2019年9月1日より羽田-福岡路線で「A350」(A350-900型機)の国内初導入を予定している。また、JALの「A350」は、ボーイング社の「777」の後継機として国内線に順次導入され、その後国際線への導入が予定されている。ブリヂストンは、これら全ての機体に航空機用ラジアルタイヤを供給することで、JALが掲げる安全・安心な運航を足元から支えていく。




 航空機用タイヤは、航空機の高荷重のもと高速度で離着陸を繰り返すという過酷な状況で使用されるため、高い耐久性が求められる。また飛行中における燃費向上のためには、タイヤの軽量化も求められる。「A350」向けのタイヤは、技術的に難しいとされている耐久性と軽量化を両立させたラジアル構造「RRR(トリプルアール:Revolutionarily Reinforced Radial)」を採用しており、機体の安全性及び低燃費性・経済性の向上に貢献する。




「RRR(トリプルアール:Revolutionarily Reinforced Radial)」には以下の特徴とメリットがある。




1. 低燃費・経済性の向上:高弾性・高強力繊維を用いたベルト構造を採用することで、タイヤの軽量化と耐摩耗性の向上を実現し、低燃費と環境負荷低減、タイヤ交換までの着陸回数増加による経済性の向上に貢献。


2. 高い安全性:耐久性能に優れたベルト構造の採用により、従来構造に比べより一層高い安全性を確保。




 航空機用タイヤには、新品タイヤだけでなく、リトレッドタイヤも使用されており、航空機を構成する多くの部品の中で交換頻度が高い部品のひとつ。リトレッドタイヤとは、使用済みのタイヤのトレッド部分を取り除き、新たなゴムを加硫・圧着して再使用できるようにしたタイヤのこと。新品タイヤに比べて、環境面で下記の優位性がある。




1. 天然ゴムなど原材料の使用量が減少し、省資源となる


2. タイヤ生産におけるCO2排出量削減が可能となる


3. タイヤの寿命が延びるため、廃タイヤの削減にも寄与する




 ブリヂストングループの航空機用タイヤソリューション事業は、新品タイヤ・リトレッドタイヤといった商品やサービスを組み合わせることにより、顧客の課題解決や事業に貢献することを目指している。

情報提供元: MotorFan
記事名:「 ブリヂストン:JALの「A350」に航空機用ラジアルタイヤを供給